6割が「グリーン」を志向--気候変動から考える“柔軟な働き方”の利点

國分俊宏 (シトリックス・システムズ・ジャパン)

2020-06-02 06:45

 気候変動が人々の多くにとって大きな懸念事項のひとつであることは否定できません。このことは、最も若い世代によって2019年にカナダで行われた、1週間にわたるグローバルな抗議活動によってさらに明確に印象付けられました。これは企業の多くにとっても最大の懸念事項であるべきですが、しかし、大半の企業はそれが環境に与え得る影響を認識していません。

 気候変動は現実に起こっている事象であり、それに対抗するための取り組みに加わることが私たちすべてに求められています。カナダの企業にとっては、これは適切なシステムの使用からモバイルワークスペース導入までにわたる、グリーンなイニシアティブ導入を意味します。モバイルワークスペースを活用することにより、企業は通勤時間を短縮し、オフィス面積とエネルギー消費を削減し、また同時に従業員の生産性向上とコスト削減を実現することが可能となります。

 このような関係をさらに検証し、モバイルワークスペースがどのように環境に影響するかについての理解を深めるため、Citrix CanadaはOnePollと連携して750人のカナダ人ワーカーを対象とし、リモートワークは実現可能か、ワークスタイルに対する好みと習慣、企業によるグリーンイニシアティブへの考え方を調査しました。

 この調査からは、カナダ人ワーカーの60%近くは環境に配慮するとともにグリーンなイニシアティブを重視する企業で働くことを希望し、また半数以上はオフィスよりもリモートワークの方が生産性が上がると考えていることが明らかになりました。

 従来のオフィス環境では、それぞれの従業員にPCと作業ブースやデスクが与えられています。このような働き方は時代遅れであり、極めて非効率的です。たとえばリモートワークによる業務が可能かとの質問には51%が可能であると回答しています。

 これはオフィスワーカーの半数にとって、適切なツールと自由を与えられた場合にはリモートワークを導入可能であることを意味します。従業員の半数が従来のオフィスの外で働くことにより、企業はオフィスに伴うカーボンフットプリントを大きく削減し、またハードウェア、メンテナンス、清掃、サプライ、最も重要なこととして電力などの経費を削減可能になります。

 モバイルワークスペースと仮想アプリケーションの導入を通じ、企業はこれらすべてに大きな変化をもたらすことができます。オフィスの面積の縮小や空いた面積をコラボレーションのためのオープンなスペースへと変えることが可能になります。

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