ビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェア「Tableau」を提供するTableau Softwareは6月2日、米国や欧州に続いて東京とオーストラリア・シドニーにSaaS版である「Tableau Online」のリージョンを開設したことを明らかにした(2019年8月にSalesforce.comがTableau Softwareを買収し、日本法人名もTableau Japanから現在の名称であるTableau Softwareに改称)。
カントリマネージャー 佐藤豊氏は「東京リージョンを利用することで低遅延でデータを抽出し、体感スピードも向上。個人情報を扱う国内企業のデータ分析に寄与」するとアピールした。すでにキリンビールやゴルフダイジェストオンラインなどが東京リージョンを活用しており、有償のプレミアムサポートを契約した企業はサービスレベル契約(SLA)を受けられる。
Tableau Software カントリマネージャー 佐藤豊氏
東京リージョンの開設に伴い、国内企業が必要とする分析基盤の選択肢としてクラウドが新たに加わったことになる。Tableau Onlineを採用するメリットの1つが、常に最新のTableauを使用できる点だ。
最新版となる「Tableau 2020.2」も当然ながら使用できる。佐藤氏も「(クラウド化は)目新しくないが、BI基盤を日本で安全に提供できる。データの民主化においては大きな第一歩」と意気込みを語る。
Tableau 2020.2は多くの改善を加えているが、6月2日に開かれたオンライン記者会見では適切な詳細レベルでデータを分析する「リレーションシップ」と、いつでもビジネスの主要評価指標(KPI)を監視できる「メトリクス」に焦点を絞って解説した。
リレーションシップ機能の概要。データテーブルをつなげるオレンジ色の波線をTableau Softwareでは「ヌードル」と称している