米国Extreme Networksの日本法人となるエクストリームネットワークス(千代田区)は6月5日、提供するクラウドマネジメントサービス「ExtremeCloud IQ」有償契約者のデータアクセス期間を無制限にすると発表した。新規契約者は7月1日から、既存契約者は2020年中に適用するという。

Nabil Bukhari氏
Extreme Networksでチーフプロダクト&エンジニアリングオフィサーを務めるNabil Bukhari氏は、「競合他社のサービスは、収集した統計、イベント、インサイトなどのデータは通常過去30日間しか格納されない。例えば昨年のデータを活用したい場合、データの加工、異動などのコストが発生する」と説明。
適用させるデータ量が多ければ多いほど精度が増す人工知能(AI)、機械学習(ML)などに効果的な、業界初で唯一のサービスになるとアピールする。
ExtremeCloud IQは、ML、AIを活用してネットワーク管理を支援するサービス。データを収集してネットワーク全体を可視化し、制御を自動化、IT管理者へインサイトを提供できるという。
パブリッククラウド、プライベートクラウド、オンプレミスのほか、アクセスポイント、スイッチ、ルーターなどの各種デバイスを一元化したクラウドプラットフォームで管理可能。「Microsoft Azure」「Amazon Web Services(AWS)」「Google Cloud Platform(GCP)」など、可用性がありダウンタイムが少ないとされてきたクラウドサービスでも100%の継続性を提供すると説明する。

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無料プランの「Connect」、有償プラン「Pilot」の2つのライセンスで展開している。

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また、同日にはプラットフォームから得た情報、業界のインサイトをすべての顧客に提供し、 企業のビジネス継続、発展をサポートする「#NewNormalイニシアチブ」プログラムを発表。
コロナ終息後のニューノーマル(新常態)なオフィス、学習、生活環境の移行への適応を支援するという。
Nabil氏は、「これから到来するニューノーマルといわれる世界では、すべての答えが出ているわけではなく、私たちも答えを持っているわけではないが、クラウドとデータが中心的な役割を果たす」と予測する。ネットワークにつながる可能性があるすべてのデバイスを管理しつつ、データを収集、クラウドで分析する重要性を強調。
小売店舗や病院、学校などでの行動動向や安全性の分析など、従来のようなユーザーエクスペリエンス(UX)向上への寄与に留まらない、なくてはならない要素になると語る。

クラウドの分析で実現できるという(出典:エクストリームネットワークス)