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アジャイルソフトウェア開発、組織の文化が依然として壁に

Joe McKendrick (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2020-06-17 06:30

 ソフトウェア開発におけるアジャイルは、ゲームチェンジャーである「アジャイルソフトウェア開発宣言」が発表されてから現在に至るまでの約20年間、ずっと重視されている(そう、筆者はやっと、嫌な言葉だと思っていた「ゲームチェンジャー」をこの記事で用いた。ここではこの言葉がぴったりくるからだ)。

アジャイル
提供:Joe McKendrick

 われわれはアジャイルの原則を、その開発宣言で述べられている通りに守っているのだろうか?われわれはついに、「ソフトウェア開発の実践 あるいは実践の手助けをする活動を通じて、よりよい開発方法を見つけだそうとしているのだろうか」?また、われわれはついに、「プロセスやツールよりも、個人と対話」に価値を見出したのだろうか?

 そうなっているかもしれない。誰もが最善を尽くそうとしている。しかしわれわれは、より短距離走に近い開発形態を採っている、すなわち「動くソフトウェアを、2~3週間から2~3カ月(2020年には2~3時間)というできるだけ短い時間間隔でリリース」しているようだ。

 しかし戦略は、文化の前にはなすすべもなく、あっさり屈服してしまう。それが最も優れた意図に基づくアジャイル開発の戦略であったとしてもだ。アジャイルの取り組みを最もてこずらせるのは、変化に対する組織の抵抗や、マネジメントによる不十分なサポートや後押し、アジャイルの価値観と合わない組織の文化だ。これらに加えて、企業のリーダーらによる関与の低さもある。

 これが最近発表された、「14th annual State of Agile report」(アジャイルの現状、第14回年次レポート)で明らかにされた重要な点だ。同レポートではアジャイル方法論の進歩が見受けられたとされているものの、まだまだやるべきことがたくさん残されている。なお、Digital.aiによって公開されたこのレポートは、ソフトウェア開発マネージャーや、ソフトウェア開発者、プロジェクトリーダーら1121人を対象に実施された調査に基づいている。

 真にアジャイルなソフトウェア開発が可能なIT部門を実現する上で最も大きな障害として、回答者らは以下のような項目を挙げている。

  • 組織内で概して変化への抵抗がある:48%
  • リーダーシップを執る側の関与が不十分:46%
  • プロセスやプラクティスがチーム間で整合性を欠いている:45%
  • 組織の文化がアジャイルの価値観と一致していない:44%
  • マネジメントのサポートや後押しが不十分:43%
  • アジャイル方法論に関するスキルやエクスペリエンスが不十分:41%

 この調査は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機のまっただ中に実施され、ワークフォースはさまざまな場所(つまり各自の自宅)に散らばっている状態だったため、分散して作業するチーム/メンバーに対するサポートの高まりが見受けられた。レポートの著者らは、「アジャイル開発は対面での実践が望ましいとはいえ、調査の回答者らは分散して作業するチーム/メンバーに対する組織のサポートがあることを示唆している」とした上で、「組織が国境や時差をまたがったチームのコラボレーションを支援、奨励していると答えた回答者が増えている。現在の世界的な健康危機は、分散環境にあるチームをニューノーマルとしてさらに後押しするような転換点になる可能性がある」と記している。

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