先週Microsoftが月例セキュリティパッチを公開してから、さまざまなプリンターで問題が発生しているとの「Windows 10」管理者からの報告が増えているようだ。
複数の管理者がRedditで報告したところよると、米国時間6月9日にリリースされた月例パッチ(「Windows 10 1903」「Windows 10 1909」向けの「KB4560960」と「Windows 10 2004」向けの「KB4557957」)をインストールした後、リコーやキヤノン、パナソニック、ブラザー工業などのプリンターで問題が発生しているという。
一部の管理者は、月例パッチのインストール後、東芝やHPのプリンターでも問題が発生したことを報告している。
Microsoftは10日、サポートノートを公開し、Windows 10 1903以降でUSB接続されたプリンターに影響を及ぼす問題について説明した。
同社によると、Windowsバージョン1903以降をシャットダウンする際に、プリンターを外すか、または電源を切ると、USBプリンターポートが消失するという。ポートが消失すると印刷ジョブを実行できなくなるが、この問題は、コンピューターとプリンターが特定の順序でシャットダウンされた場合にのみ発生するという。
「Windows 10バージョン1903以降にUSBプリンターを接続した後、Windowsをシャットダウンして、プリンターを外すか、または、電源を切ると、Windowsを再度起動した際に、そのUSBプリンターポートがプリンターポートのリストから消失している。そして、Windowsはそのポートを必要とするタスクを完了できなくなる」(Microsoft)
特定のWindows更新プログラムがこの問題を引き起こしているのかについて、Microsoftは明言していない。また、それぞれのKBに関する記事でも、プリンター関連のバグは既知の問題のセクションに記載されていない。
ただし、KB4560960とKB4557957のリリースノートには、「外部デバイス(ゲームコントローラー、プリンター、ウェブカメラなど)および入力デバイス(マウス、キーボード、スタイラスなど)を使用する場合のセキュリティを改善する更新プログラム」が含まれると記載されている。1903よりも前のバージョンのWindows 10を対象とするKBの記事には、それらのアップデートは記載されていない。
この問題の影響を受けた一部の管理者は、Windowsアップデートをロールバックするか、プリンタードライバーを更新することで問題が解消したと報告している。ただし、Windowsを以前のバージョンにロールバックすれば、129件の脆弱性を修正した6月の月例パッチも削除される。
Microsoftはサポートノートの中で、「Windowsを立ち上げる前に、電源が入ったUSBプリンターを接続することで、この問題を回避できる」と説明している。同社は今後のアップデートでこの問題を修正するという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。