シスコ、新たなセキュリティ基盤「SecureX」の一般提供を開始へ

Natalie Gagliordi (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-06-17 14:30

 Cisco Systemsは米国時間6月16日、同社の新たなセキュリティプラットフォームである「Cisco SecureX」の一般提供を6月30日に開始すると発表した。SecureXは、新型コロナウイルスの影響でオンラインで開催されている同社の年次イベント「Cisco Live」の目玉の1つに位置づけられている。

 3月に発表されたSecureXは、アナリティクスとワークフローの自動化によって、企業のセキュリティインフラ全体の可視性を向上させることを目的としたクラウドネイティブなセキュリティプラットフォームだ。Ciscoによれば、SecureXは既存のセキュリティ製品を統合的に可視化するもので、その対象にはサードパーティーの製品も含まれている。

 このプラットフォームは、エンドポイント、クラウド、ネットワーク、アプリケーションのデータをまとめて分析できるため、リスクの発見や脅威への対応をより効率的に行えるという。

 Ciscoのセキュリティ事業グループの責任者を務めるGee Rittenhouse氏は、SecureXは同社のセキュリティ製品ポートフォリオの中心であり、長年の開発の集大成だと述べている。

 一般公開以降は、Ciscoの全てのセキュリティ製品にSecureXが付属する。

 同社はまた、エンドポイントセキュリティと多要素認証技術を統合することで、ユーザーとデバイスの保護を強化すると発表した。さらに、フィッシング、ランサムウェア、なりすまし、スパムなどの電子メール関連の高度な脅威に対する保護を強化する製品「Cloud Mailbox Defense for Office365」もリリースする。

 同社のセキュリティに関する取り組みは、ネットワーキング事業の戦略とも密接に結びついている。Rittenhouse氏は、SecureXはネットワークインフラ運用チームとセキュリティチームの両方にとってメリットになると述べている。

 ネットワーキング事業関連では、「Viptela」のSD-WANと「Cisco Umbrella」を統合して、接続が確立する前に悪質な宛先との接続をブロックすることを可能にすると発表した。また、ネットワークのセグメント化を進めるために、「DNA Center」に未知のエンドポイントを特定し、さまざまな文脈情報と人工知能を利用して、それらのエンドポイントを論理的にグループ化する機能を追加すると発表した。DNA Centerには、セグメント化ポリシーの設計に役立てるために、エンドポイントのグループ間でやりとりされるトラフィックのフローを分析する機能も追加される。また、同社の屋内位置情報サービスプラットフォーム「Cisco DNA Spaces」では、Wi-Fi 6のアクセスポイント使った「サービスとしての屋内IoT」を利用できるようになるという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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