コロナ禍で一気に進んだテレワーク、突然スタートした大実験が2カ月間行われ、競争力の向上や事業継続計画(BCP)対策の一環として、オフィス再開後も、徐々に根付くのではないかと思います。また、テレワークに関する調査レポートも出されおり、課題も見えてきたのではと思っています。
色々な課題があるなか、特にリモートワークでは、オンとオフの境界線がなくなり、「1日中仕事に追われている」「明日やるべきことがどんどん積み上がっていく」…そんな声を多く聞きます。筆者自身も、残業が続いたり、週末がなくなったりすることがあります。つまり、私たちは、年中無休の世界にいるのです。
技術の進歩やIT活用によるマルチタスク効果で、本来であれば私たちの仕事の負担は減るはずでしたが、燃え尽きそうな程に仕事に取り組み、かつてないほど疲れ果て、働く時間は伸び、その量に圧倒されています。
このテーマについて、Citrixが主催となるウェビナーを開催し、さまざまな企業で従業員の業務効率や生産性、そしてモチベーションの低下などについて実に興味深い議論が交わされました。
Citrixの商品マーケティングと職場サービス部門のシニアディレクターを務め、「職場で集中できない」問題の専門家であるVishal Ganeriwala氏を交えて議論を交わしましたので、一つの考え方として参考になるのではないかと思い、ご紹介します。
1.個人の能力を引き出して生産性を高める適切なツールとは?
Jive Communicationsが(1990年代半ばから2000年代初期生まれの)“ミレニアル世代”2000人を対象にしたアンケートによると、70%の回答者が、動作が遅く性能の悪いツールを使わされる会社であれば、退職すると回答しています。またGallupの調査では、仕事の一部をリモートワークでできない場合、回答者の37%が転職を考えるとしています。