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日本株展望

「自社株買い」のメリット・デメリットを分かりやすく解説--株価の乱高下を警戒せよ

ZDNet Japan Staff

2020-06-23 10:49

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 4~6月は自社株買い枠の設定が8割減
  2. コロナが収束すれば日本企業はまた積極的に自社株買いを開始すると予想
  3. 企業が自社株を買うのはなぜ?
  4. 自社株買いはなぜ株主への利益配分になるのか?
  5. 自社株買いは会社にもメリットがある
  6. 自社株買いのメリットとおおまかな計算
  7. 自社株買い発表をネタに短期マネーが売買すると株価は乱高下する

 これら7点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

4~6月は自社株買い枠の設定が8割減

 6月21日の日本経済新聞朝刊によると、2020年4~6月に上場企業が設定した自社株買い入れ枠は8961億円で、前年同期に比べて78%減った。新型コロナによる業績急低下に備えて、手元資金の確保を優先した企業が多かったことが分かる。

 今期(2021年3月期)は自社株買いだけでなく配当金を減らす、あるいは配当予想を未定とする企業が増えている。コロナが収束するまで、自社株買いも配当も抑えて危機に備える戦略だ。さらに、銀行に緊急融資枠の設定を依頼する企業も増えている。いざというときに備えて流動性確保に万全を期する日本企業の姿が分かる。

 ただし、社外流出を削るにも優先順位があるようだ。配当金は苦しくてもできる限り維持するように努力している。まず自社株買いをゼロにして、それでも足りなければ配当金を減らすという手順のようである。その結果、4~6月の自社株買いは前年比で8割近く減る急減となった。

 自社株買いは日本株の大きな買い手だっただけに、自社株買いの減少は目先、巨大な買い手の喪失となる。2019年3月期、2020年3月期と2年続けて年6~7兆円のペースで自社株買いが入っていた。

コロナが収束すれば日本企業はまた積極的に自社株買いを開始すると予想

 日本企業は米国企業と比べるとキャッシュを大切にする傾向がとても強いといえる。イソップ童話の「ありとキリギリス」の例えが日米企業文化の違いをよく表している。日本企業は夏(好景気)の間、せっせと巣穴(バランスシート)にキャッシュを貯めこみ、来るべき冬(不況や経営危機)に備えてきた。一方、米国企業は夏の間、バイオリンを弾きながら自社株買いをどんどんやって財務を悪化させてしまった。

 コロナ危機がやってきた2020年はその違いがよく表れた。米Boeingは自社株買いのやり過ぎで債務超過になっていたところにコロナ危機が直撃し、経営危機に陥って米政府に救済を求めた。財務にバッファーの少ない米国企業は、危機が来るとコストカットのためにどんどん雇用を削減する。

 一方、多くの日本企業は財務良好でキャッシュを貯めこんでいるので、危機に瀕してすぐに雇用に手を付けることはない。自社株買いを減らし、配当金を減らし、良好な財務を維持しながら危機に耐えていくことができる企業が多いといえる。

 多くの日本の上場企業が財務優良でキャッシュ対策が万全であることを考えると、コロナ危機が去ればまた日本企業は配当を増やし、自社株買いを増やしていく余地があると考えている。

 ところで、自社株買いはなぜ株主への利益還元になるのだろうか。自社株買いの意味をよく理解していない方のために解説する。

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