本連載では、筆者が「気になるIT(技術、製品、サービス)」を取り上げ、その概要とともに気になるポイントを挙げてみたい。今回は、ブイキューブが提供する「CRMと連携したウェブ会議システム」を取り上げる。
ウィズコロナ時代の営業の働き方改革に向けた新サービス
ブイキューブは先頃、オンラインによる営業活動向けのウェブ会議サービス「V-CUBEセールスプラス」と、セールスフォース・ドットコムが提供するCRM(顧客情報管理)サービス「Salesforce」を連携させた「V-CUBE SalesPlus for Salesforce」の提供を開始した。
V-CUBEセールスプラスは、1クリックで商談相手の入室画面を誘導でき、映像と資料共有を組み合わせたオンラインでの商談を実施できる営業専用のウェブ会議サービスで、同社では「ウィズコロナ時代の営業の働き方改革を実現する」ことを売り物にしている。
主な特長として「商談メモ」や「商談結果判定(成功、進展、継続、失敗)」といった活動記録に加えて、相手からの「商談の評価」や「メッセージ」も記録することができ、商談の可視化につながるとの評価を得ているという。
一方で、オンライン営業の活動履歴がV-CUBEとSalesforceに分散しているため、データを一元化してほしいとの要望が、ユーザーの声としてあるとしている。
新サービスのV-CUBE SalesPlus for Salesforceはそうした要望に応え、Salesforceの画面からV-CUBEセールスプラスを起動し、そのままオンライン商談を開始できるようにした。(図1)
図1:Salesforceに埋め込まれたV-CUBEセールスプラスから入室(出典:ブイキューブ)
商談後にV-CUBEセールスプラスで行った商談中のメモや商談結果判定といった営業活動データと、商談相手からの商談の評価やメッセージを1クリックで自動的にSalesforceの活動履歴に登録することが可能となる。(図2)
図2:商談終了後、V-CUBEセールスプラスの商談記録がSalesforceの活動履歴を自動作成(出典:ブイキューブ)
これにより、営業担当者の業務効率化だけでなく、蓄積されたデータの分析、活用により、営業業務全体の見える化が可能になる。
また、営業組織の管理者は、オンライン商談が「どれくらい開催されているのか」「どんな結果の商談が多いのか」「どんな評価を受けることが多いのか」といったデータ分析や、営業活動の改善が行えるようになる。
なお、V-CUBE SalesPlus for Salesforceは、2020年9月末まで無料で利用可能だ。両サービスを契約しているユーザーは、セールスフォース・ドットコムが公開、提供している「App Exchange」よりアプリケーションをインストールし、マニュアルに従って設定すれば利用できるようになるとしている。