三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)と日興システムソリューションズ(NKSOL)は、人工知能(AI)を活用してソフトウェアの修正案を自動推奨する技術について有効性を確認する実証実験を共同で検証した。
この技術は、静的解析ツールによって検出された、ソフトウェアの潜在バグへの修正案をAIを活用して自動的に生成し、開発者へ提示するもの。NKSOLが開発中の金融リスク管理を行うソフトウェアを用いて技術の適用評価を行った。
その結果、修正案の98.7%は妥当であると判断され、バグの種類に関わらず修正提案の制度が高いことが確認できたという。この修正案を活用することで、バグの修正時間が手作業での修正に比べて最大で約30%の削減効果が見込め、ソフトウェアの開発と保守における短時間化が期待できる。
今回の検証に活用したAIツールは、Fujitsu Laboratories of Americaと富士通研究所が開発した技術を活用したもので、静的解析ツールによって検出されたソフトウェア中の潜在バグに対応する修正案を、AIを活用して自動的に生成し、ソフトウェア開発者へ推奨する。
今後、NKSOLでは、ソフトウェア開発の効率化と品質向上を目的に、今回検証に利用した技術の本格導入を検討していく。また、SMBCグループはデジタル変革(DX)に役立つ技術・ソリューションの探索を進めていくとしている。