Microsoftは米国時間6月30日、「Microsoft Windows Codecs Library」に存在する2件の脆弱性に対処する緊急パッチ2つを臨時リリースした。
これら脆弱性は「Windows 10」と「Windows Server」に影響を及ぼすものであり、「CVE-2020-1425」と「CVE-2020-1457」という共通脆弱性識別子が割り当てられている。
Microsoftのセキュリティアドバイザリーによると、これら2つの脆弱性は、特定の仕掛けを施した画像ファイルを用いることで悪用が可能だという。
この脆弱性が悪用された場合、Windows Codecs Libraryを利用してマルチメディアコンテンツを処理するアプリなどが不正な形式の画像ファイルをオープンしようとした際に、不正なコードの実行を許してしまう可能性がある。その結果、攻撃者が「Windows」上で悪意あるコードを実行できるようになり、デバイスの乗っ取りにつながる可能性もある。
遠隔地からのコード実行(RCE)の危険性があると判断された、これら2つの脆弱性は同日にパッチがリリースされた。
これらのパッチは、「Windows Update」経由ではなく、「Microsoft Store」を通じてWindows Codecs Libraryのアップデートとして顧客のシステムに配備されるようになっている。
同社によると「このアップデートを入手する上で、顧客が何らかのアクションをとる必要はない」という。
Microsoftは、同日のパッチ配布時点で悪用は確認されていないと述べた。
同社は、トレンドマイクロの「Zero Day Initiative」(ZDI)からの報告でこれらの脆弱性を認識した。このプログラムは、セキュリティーリサーチャーと大企業との間のコミュニケーションの促進を目的としている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。