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東北大学とNEC、航空機用複合材料開発に向けて研究開始

NO BUDGET

2020-07-03 14:59

 東北大学 大学院工学研究科、同大学 大学院情報科学研究科、NECは、スーパーコンピューターを活用したマテリアルズインテグレーションシステムの研究開発を開始した。

 この取り組みは、内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム「統合型材料開発システムによるマテリアル革命」に属するもの。次世代航空機用複合材料の開発・製造コスト・期間を従来の50%以下に低減し、国際競争力強化への貢献を目指す。

航空機用複合材料開発の流れ(出典:東北大学 大学院工学研究科、同大学 大学院情報科学研究科、NEC)
航空機用複合材料開発の流れ(出典:東北大学 大学院工学研究科、同大学 大学院情報科学研究科、NEC)

 高性能な構造材料を短期間で効率良く開発するには、実験や熟練者の経験に依存する従来手法から脱却し、完成品を見越した上で材料科学や情報科学など、さまざまな学術的知見を組み合わせた戦略的な研究・開発が求められている。

 今回の研究開発では、これまで東北大学が中心となって開発してきた航空機用複合材料・構造のシミュレーション技術とスーパーコンピューターの高速化技術、NECのベクトル型スーパーコンピューター「SX-Aurora TSUBASA」を用い、航空機用CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の材料開発をデジタル上で行える統合型システムを開発する。

 具体的には、スーパーコンピューター上に分子スケールの材料特性から巡航時の機体に生じる力学応答までを解析するシミュレーションを搭載することを目指す。これにより、材料選択から機体設計に至るまでを高速に進めることができると同時に、分子スケールから機体まで異なるスケールの特性を同時に解析することができるようになる。また、開発したシステムを共通プラットフォームとして利用することで、機体メーカーからの要望に応じたテーラーメードな材料開発も可能となる。

 東北大学 大学院工学研究科は今回の開発プロジェクトにおいて、システムに搭載される各シミュレーションの開発やさらなる高度化を行うとともに、航空機にとどまらず幅広く適用されるようにシステム全体の取りまとめも行う。同大学 大学院情報科学研究科は、ベクトル型スーパーコンピューターの高速化技術を適用し、シミュレーションプログラムの実行時間の大幅な短縮を目指す。

 NECは、スーパーコンピューターの利用技術とシステムの構築ノウハウを生かして開発されたシミュレーションプログラムをSX-Aurora TSUBASA上に搭載・システム化する。これにより、材料・構造統合シミュレーション、データサイエンス、最適材料設計を融合したマテリアルズインテグレーションシステムを構築することができるとしている。

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