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「10年に一度のブレイクスルーを実現したBI技術を広めたい」--マイクロストラテジーの新たな挑戦

松岡功

2020-07-16 06:00

 社名と同様のビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを提供する米MicroStrategyの日本法人マイクロストラテジー・ジャパンのプレジデントに、2020年3月に森島俊行氏が就任した。折しも同社の最新製品「MicroStrategy 2020」は大幅な進化を遂げたばかり。同氏にその内容と事業戦略を聞いた(写真1)。

マイクロストラテジー・ジャパン プレジデントの森島俊行氏
マイクロストラテジー・ジャパン プレジデントの森島俊行氏

新トップが語るマイクロストラテジーの4つの特徴

 「私の使命は、最も先進的なBIソフトウェアを、それぞれのお客さまのご要望にお応えする形でお届けし、お客さまがしっかりと価値を享受していただけるようなビジネスを推進していくことだ」

 インタビューの最初に、森島氏に経営トップとしての心構えを聞いたところ、こんな答えが返ってきた。その背景には、同社に在籍してこれまで12年間、顧客対応の最前線でコンサルティングやセールス、そして実装に至るまで、「お客さまに寄り添って仕事をしてきた」との自負がある。その「お客さまに寄り添う」ことが自らの信条であり、冒頭に紹介した「使命」が経営方針でもあることを、同氏は強調した。

 そんな森島氏に、まずは企業としてのMicroStrategyの特徴を4つ挙げてもらった。

 1つ目は、「創業31年のBI専業ベンダーであること」だ。創業者が一貫して安定した経営を行っている。MicroStrategyは、米国バージニア州に本社を置くNASDAQ上場の独立系企業で、世界26カ国に事業拠点を持ち、従業員数は2400人。顧客数は世界で4500社超、日本で約150社を数える。

 2つ目は、「製品技術力を重視していること」だ。製品の隅々まで自社開発することによって、高品質と使いやすさを追求。BI分野はかねて勢力拡大のための買収が盛んだが、同社はそうした動きと一線を画してきた。

 3つ目は、「実装能力が高いこと」だ。単にソフトウェアのライセンスを売るだけでなく、実装まで手厚く行う体制を社内とともにパートナー企業との連携によって整備している。ちなみに、森島氏はこの領域で長く携わり、日本のみならずアジア太平洋地域も担当してきた。

 4つ目は、「顧客層が幅広いこと」だ。さまざまな業種で導入規模に関わらず、深く、長く利用されている。「BIはリプレースされることも少なくないが、当社の製品は長く利用されているお客さまが多い。これは私たちの誇りとしているところだ」と森島氏は胸を張った。

 こうした特徴のあるMicroStrategyのビジョンは「Intelligence Everywhere」。「意思決定を行う全ての人にインテリジェンス(意味がある情報)を提供する」という意味だ。森島氏は、「ビジネスの現場で日々意思決定を行っている一般社員が必要な情報に素早くたどり着いて意思決定し、アクションを起こせる仕組みを提供すること」が自分たちの役割だと語った。

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