セールスフォース・ドットコムは7月15日、企業の安全な事業の再始動を支援するソリューション群「Work.com」の提供を開始すると発表した。第1弾として、情報管理ツールの「Workplace Command Center」と健康管理ツール、シフト管理ツールを同日から提供する。
現在、新型コロナウイルスの感染リスクを抑えながら、経済活動を再開させる動きが日本全体で広まっている。企業や組織の責任者は、安全に事業を再始動させることが求められている。そのためには、従業員の健康管理、3密(密集、密接、密閉)を避けた人員配置、従業員の安全に関する知識習得などが必要になる。
Work.comは、クラウド型統合顧客関係管理(CRM)基盤「Salesforce Customer 360」をベースに開発。従業員の健康チェック情報や各個人の勤務形態などの情報を統合的に把握でき、企業や組織は安全に事業を再開することが可能になるという。
Workplace Command Centerは、オフィス再開の準備状況を一元管理する情報管理ハブ。企業や組織の責任者が従業員と職場の準備状況を把握し、データに基づいて意思決定するのを支援する。従業員の健康状況やトレーニングの受講状況、シフトの状況などを確認できるようになっており、Tableauと連動して新型コロナウイルスに関するさまざまな公開データを取り込めるようになっている。Work.comソリューションのタスク実行やステータス確認も可能。価格はユーザー当たり月額600円。基本的にPlatform Starter(ユーザー当たり月額3000円)とセットで提供される。
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「従業員健康チェック」は従業員の健康状態をモニタリングし、オフィス再開の可否を評価するために必要なデータを収集するためのツール。従業員の健康に関するアンケートを作成でき、個別の要件に合わせてカスタマイズしたり、フォローアップのためのフローを設定したりできる。価格はWorkplace Command Centerに含まれ、最大300回答の健康チェックが可能。超過する場合は1000件ごとに3万6000円の追加費用が発生する。
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「シフト管理」は、安全なオフィス再開のためのシフト管理を効率化するツールになる。職場や設備、リソースをモデル化し、シフトに優先順位を付けて職場での密集を回避する。従業員の出社適格性と対応可能性に関するガイドラインに沿った従業員のローテーションを自動で作成する。物理的な間隔や休憩のスケジュールを調整することで、大規模な密集や密接を防止する。価格はユーザー当たり月額600円。
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これらに加えて、従業員向けの学習ツールも近日中に提供する予定。新しい方法で仕事をするための学習や健康に関するコンテンツを提供する。職場に復帰した従業員にたいして、新しい安全方針に関する情報を提供できる。価格はユーザー当たり月額3000円。
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なお、Work.comの利用には、Lightning Platformの管理者用ライセンス(月額9000円)が最低1つ必要になる。
また、Work.comと連携する日本市場向けのパートナーソリューションも拡大を図っている。同日現在で、UPWARD、チームスピリット、Phone Appliの3社がマーケットプレイス「AppExchange」でソリューションを近日中に提供する予定となっている(詳細は下図参照)。
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