明治安田生命保険(明治安田生命)は、コールセンターと営業部門の情報連携を目的に、セールスフォース・ドットコムの「Financial Services Cloud」(FSC)と「Field Service Lightning」(FSL)を採用した。オンライン商談サービス「bellFace」とSalesforceを連携させるアプリ「bellFace for Salesforce」も導入している。
これにより、コールセンターのオペレーターがショップ営業担当者の予定をリアルタイムで把握し、顧客の訪問/来店の予約をその場で取り付けることができるようになった。またbellFaceの導入により、普段店舗で対面の時間が取れない顧客に対して、オンラインで接客可能となった。
FSCは、顧客、案件、見込顧客に関する情報を一元化して管理し、生産性を向上させる金融機関向けソリューション。金融や保険業界向けに機能が拡張された顧客関係管理(CRM)機能を提供する。またFSLはコールセンターと店舗販売チャネル(明治安田生命の「ほけんショップ」)の営業担当者がリアルタイムで連携することを可能にすると同時に、異なる部門や会社を超えて、リソースや業務、スキルや空き時間をもとに効率的なマッチングを実現する。
明治安田生命では、コールセンターで受け付けた顧客からの問い合わせに対し、一度電話を切った後、改めて営業スタッフから顧客に連絡をするという業務フローを行っていた。その結果、顧客とのコミュニケーションのスピードの低下や面談調整が課題となっていた。
国内の生命保険業界は、少子高齢化に伴い市場規模の縮小が加速化しており、新たにミレニアル世代の獲得が急務となっている。これらのミレニアル世代の顧客へのアプローチは、従来の手法である郵送や電話対応でのコミュニケーションに加え、メールやSNS、チャットサービスなどのデジタルを活用したアプローチが不可欠となっており、明治安田生命では、時代の変化に合わせ、これまで以上にスピーディーに対応できるシステム構築について以前から検討していた。