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人口減少だからこそ効率化--神戸市と大阪府にみる自治体業務のデジタル化の勘所 - (page 3)

阿久津良和

2020-07-22 06:45

新型コロナ状況管理システムをkintoneで開発した大阪府

 2020年4月からスマートシティ戦略部を新設した大阪府は、新型コロナウイルス世界的大流行に伴う府民の健康状態を把握し、各種情報の集計を効率化するため、「新型コロナウイルス対応状況管理システム」をkintoneで開発した。

 システム導入以前は保健所が軽症患者に対して1日2回電話で聞き取り、府内保健所職員が結果をExcelに収集。データをメールなどで送信し、数人の本庁職員が別のExcelワークシートファイルに転記するという作業を進めていた。

 新型コロナウイルス対応状況管理システムは軽症患者がkintoneの「フォームブリッジ」で作成したフォームから各情報を入力し、「kViewer」で入力内容を確認、編集する。入力データはkintoneに蓄積し、保健所は聞き取り業務や転機作業といった業務負担の軽減、府担当職員は各保健所との連絡や集計やウェブへの公表業務の効率化を実現したという。

大阪府 スマートシティ戦略部 スマートシティ戦略総務課 参事 山縣敦子氏
大阪府 スマートシティ戦略部 スマートシティ戦略総務課 参事 山縣敦子氏

 同システムはサイボウズ担当者や行政情報職の担当者がグループチャットに参加し、同社のサポートを得ながらたった2人で開発。2週間で運用に至ったと説明する。

 大阪府 スマートシティ戦略部 スマートシティ戦略総務課 参事 山縣敦子氏は同システムについて「軽症患者の95%が入力してくれる。よいシステムだからだろう」と述べている。同システムは大阪府知事の吉村洋文氏のツイートを通じて埼玉県も採用した。現在大阪府には「14府県から問い合わせをいただいている」(山縣氏)という。

 神戸市や大阪府のように業務のデジタル化に成功する自治体と他自治体の違いについてサイボウズの蒲原氏は「ノーコードは導入したら業務改善につながる『魔法の道具ではない』との認識が必要。(組織の)アナログな要素が土台となって初めて機能する。サイボウズが提唱する自治体のIT活用も『チームワーク』が必要」だと強調した。

 サイボウズは今後、前述した大阪府の新型コロナウイルス対応状況管理システムを埼玉県が導入し、加古川市の「定額給付金オンライン申請システム」を岐阜県岐阜市がカスタマイズして導入したような自治体間のシステム共有を推進するコミュニティー作りやパートナー企業と連携して自治体職員とパートナー企業が現場の需要に合わせて対面開発する自治体支援に注力する。

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