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調査

新型コロナ拡大でテレワーク実施が過半数、緊急導入でセキュリティ対策に課題--JSSEC調査

渡邉利和

2020-07-22 11:00

 日本スマートフォンセキュリティ協会(JSSEC)のPR部会 調査分析ワーキンググループ(WG)は7月22日、コロナ禍におけるテレワークの状況とセキュリティに関するアンケート調査レポートを公開した。新型コロナウイルスの感染拡大防止において、企業・組織で取り組むテレワークの実態とセキュリティ対策について、2020年5月に実施した調査の結果をまとめたものになる。

 テレワーク(在宅勤務)の実施有無やテレワーク実施のきっかけ、利用端末、テレワーク時のネットワーク接続環境や認証の方法など、テレワーク中に利用しているシステム、機密情報の扱い方や機密情報の保管場所、情報セキュリティなどに関する状況を調査した。調査対象は「全国20~60歳以上の有業者の男女」。アンケートはインターネット経由で実施された。スクリーニング調査の回答者は4203人で、新型コロナの影響によるテレワーク(在宅勤務)の実施状況について調査した。調査では、スクリーニング調査で「テレワークを毎日もしくは週3日以上のテレワークを実施している」と回答した427人を対象に、テレワーク時のネットワーク接続環境、認証方法や機密情報の扱いや保管場所、情報セキュリティなどについて調査した。

 調査の概要を説明した同協会 PR部会 副部会長兼調査分析WGリーダーの小椋則樹氏は、調査の目的について「新型コロナの影響によって急きょテレワークをすることになったことから、そのテレワークの状況について把握するとともに、特に“情報セキュリティ”という面に関して質問を行ったことが今回の調査の特徴」だと語った。

 スクリーニング調査結果では、「テレワーク(在宅勤務)の実施状況」で38%の回答者が週1日以上と回答。週1日未満が3.7%、未実施が58.3%となっている。また、「テレワーク(在宅勤務)実施のきっかけ」では、事前にテレワークの制度が準備されていたのが42.4%に対し、新型コロナの感染拡大を機に実施したのが52.8%に上り、急きょ/緊急対応として余儀なくされた実態が確認できる。

 一方、テレワーク(在宅勤務)を実施していないという回答者に理由を尋ねた結果では73.5%が担当業務はテレワークに適さないと回答したという。なお、回答者のプロフィールとしては、テレワークシステムの管理に関わる業務を担当している人が11.6%で、85.4%はシステム管理を担当していない利用者の立場で回答している。

 続いて、「利用端末の状況」については勤務先から支給されている端末と個人所有の端末(BYOD)に大別して、勤務先支給のPCが69.3%で最多、次いで個人所有のPCが60.2%だった。この回答について「新型コロナの感染拡大を機にテレワークを実施した回答者が多かったことが要因ではないかと思われる」(小椋氏)としている。

 「テレワーク可能な業務と勤務先での業務の違い」について、現在テレワークで可能な業務内容は勤務先へ出勤して実施する通常業務と同じか否かという質問に対し、27.3%が全く同じ、41.2%が通常業務よりできないこともあるが不便はないと回答している点も興味深い。

 懸念される回答としては、業務開始時やPCの立ち上げ時などのタイミングでID/パスワードの入力などの操作が特にない(ログイン認証なしで利用できる設定になっていると考えられる)とする回答が6.2%あった点、機密情報の扱い方の変化として以前は持ち出し禁止だった情報を「臨時に持ち出している」(10.2%)、「テレワークでも利用できると正式に認められた」(7.2%)、「一時的に認められた」(7.2%)など、セキュリティポリシーを緩める形で対応している例が見られる点、さらにテレワーク時の情報セキュリティの心配事について「特になし」とする回答者が31.9%に上るなど、セキュリティ意識の低さを反映していると思われる点も指摘された。

 なお、今回の調査のベースには、「テレワーク時のセキュリティ」という観点に加え、「企業におけるBYODの正しい認識の普及度」が関心事となっていたように感じられた。この点について同協会 利用部会 副部会長兼利用ガイドラインWGリーダーの松下綾子氏は、JSSEC利用部会が2014年に発行した『スマートフォン&タブレットの業務利用に関するセキュリティガイドライン』を改めて紹介し、「発行年次が古いものの、時流に左右されない『普遍性』と『利用シーン』を考察」したものだとして、テレワークが一般化する現在、BYODに対する環境整備を改めて行う際の指針として活用することを推奨している。

調査結果のまとめ 調査結果のまとめ
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