Microsoftが、「Dynamics 365 Connected Store」サービスのパブリックプレビューを開始している。同社はまた、以前発表していた「Dynamics 365 Fraud Protection」の「損失防止」機能と「アカウントの保護」機能の追加についても明らかにした。
これらの小売業界向けアプリケーションに関する最新情報は、オンラインで開催中のパートナー向けカンファレンス「Microsoft Inspire」の初日となる米国時間7月21日に発表された。
2019年に発表された「Dynamics 365 Connected Store」は、ビデオカメラやIoTセンサーなどのエッジデバイスから収集した情報を利用して、小売店舗の空間を効率化するためのアラートやレコメンデーションを配信する。このアプリケーションが最初の段階で力を入れるシナリオには、買い物客のアナリティクス、待ち行列管理、ディスプレイ効果の3つがある。同社はまた、近い将来、店舗内客数を制限する機能や、店舗の外で注文して待つことのできる機能なども追加し、買い物客の安全性を高めると述べている。
Microsoftは最近、人工知能(AI)を使用したコンピュータービジョンシステムを販売している企業であるOrions Systemsの買収を発表しており、同社の技術をConnected Storeに組み込む予定だという。
「Dynamics 365 Fraud Protection」に追加されるアカウントの保護機能は、小売業者がアカウントの作成やハイジャック時に発生するeコマース関連の行動パターンを理解できるようにするものだ。また、損失防止機能は、返品詐欺や割引詐欺に関する知見を提供する。
Microsoftはまた、Inspireの場で、企業が新型コロナウイルスからの事業再開を素速く安全に進めるための、「Power Platform」を利用した「職場復帰」ソリューションを発表した。これには、事業所の場所に応じた事業再開可能性評価モジュール、健康や安全性を確認する従業員向けのセルフサービスツール、従業員の安全性向上のために新型コロナウイルスの感染ケースを管理し、感染の急増を特定するツールが含まれている。同社はさらに、施設の占有状況や医療物資の準備状況、安全性確保手順の遵守状況などをはじめとする、「施設に関するベストプラクティス」を監視する事業所管理ツールも追加する予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。