UiPathは7月29日、AI(人工知能)とRPA(ロボティックプロセスオートメーション)を組み合わせてエンドツーエンドの自動化を実現する新製品群を発表した。
UiPath製品の全体像
今回発売される新製品は、「UiPath AI Fabric」「UiPath Action Center」「UiPath Document Understanding」の3つ。AI FabricとDocument Understandingは同日提供を開始した。Action Centerは5月に販売を開始している。
AI Fabricは、AIを組み込んだ業務自動化を行うための各種AIモデルを運用管理するためのプラットフォーム。自社で開発したAIモデルや既存のAIベンダーが作ったAIモデルを、業務自動化のワークフローに組み込み、UiPath上で活用することが可能になる。RPA開発者は、AIモデルを利用した複雑な自動化処理を簡単に開発することが可能になるとしている。
Action Centerは、ソフトウェアロボットによるジョブの実行中に人間のチェックや
承認業務を介在させる「Human in the Loop」を実現するソリューションになる。人間による確認・修正・承認が必要で自動化の難易度が高い業務であっても、一連のフローを自動化することが可能。AI Fabricと組み合わせることで、業務の中でAIモデルの継続的な改善に役立てられるという。
Action Centerを使ったAIモデルの改善サイクル
UiPath Document Understandingは、紙の文書やPDFなどを読み取るためのソリューション。AI Fabric上のサービスの1つになる。定型フォーマットの帳票データを読み取り、電子化することで、システムへの入力や転記などに活用できる。6月段階では、日本語対応は定型・半定型での対応のみとなるが、今後は非定型のフォームもサポートする予定となっている。他社のAI-OCR(人工知能を活用した光文字認識)ソリューションと組み合わせて使うことも可能。
代表取締役社長CEO(最高経営責任者)の長谷川康一氏はオンライン説明会で「UiPathはAIトータルサポートカンパニーへと進化する」と述べ、「さまざまなAIがビジネス現場で一気通貫して利用/活用されるための基盤としてRPAを“マルチAIプラットフォーム”として進化させる」と強調した。