物流事業を営む住友倉庫(大阪市北区、単体従業員数791人)は、人工知能(AI)を活用する光学文字認識(OCR)サービス「AIスキャンロボ」を採用。通関業務に活用し、約90分かかっていた業務を30分に削減したという。8月6日、サービスを開発するネットスマイル(文京区)が発表した。
荷主に代行して実施する通関業務は、申告、検査に活用するインボイスなど多種多様な帳票を活用。荷主ごとのフォーマットがある一方で提出のレギュレーションは固定されており、PDFをプリントアウト、紙を見ながらチェックするという紙媒体ベースの作業が発生。OCR導入を検討するも、多用で複雑な帳票を一つずつ設定する必要があり、時間とコスト面で見合わなかったとしている。
AIスキャンロボは、日本語のほか、英語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語、タイ語に対応した独自開発のAI OCRを活用するSaaS。多段組など複雑な形式に対応しつつ、読み取るためのテンプレート作成代行もできるという。
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読み取り箇所は、作業担当者によるマウス操作での設定も可能。設定範囲の特長、パターンの参照もでき、複雑な構造を持つ帳票でも正しく扱えるという。例として、住友倉庫では通常「カンマ」と認識する文字をマウスで範囲を限定して「ピリオド」と認識させているという。
税別月額利用料金は3万円から。
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