米国務省は米国時間8月5日、「Clean Network」プログラムを発表した。個人や企業のプライバシーに加えて機密情報を保護する取り組みだという。Mike Pompeo国務長官はこのプログラムについて、「中国共産党などの悪意ある行為主体による攻撃的侵入」から情報を保護するものだと述べた。

提供:Angela Lang/CNET
Pompeo氏によると、このプログラムは米国における通信事業者のネットワークやインフラを保護する5つの要素で構成されており、Donald Trump米政権が4月に発表したイニシアティブ「5G Clean Path」を基にしているという。
Clean Networkプログラムは、インターネットの構築方法を大幅に刷新することを提案しており、その目的は、中国政府が海底ケーブルやクラウドプロバイダーを介して米国のデータにアクセスできるようになっていないか監視することにある。また、華為技術(ファーウェイ)などの中国企業が製造したスマートフォンに、人気の高い米国製アプリをインストールできないようにすることを目指しているほか、米国のアプリストア運営企業に対しては、中国企業のアプリを提供しないよう求めている。
Clean Networkの5つのセクションは、次のとおりだ。
- 「Clean Carrier」:国家安全保障上の懸念があるため、信頼できない中国通信事業者が米国のネットワークに接続されないようにする。
- 「Clean Store」:信頼できない中国製アプリは「米国のプライバシーに脅威をもたらし、ウイルスを拡散させ、プロパガンダや偽情報を広めている」ため、米国のモバイルアプリストアから排除する。
- 「Clean Apps」:信頼できない中国スマートフォンメーカーが、信頼性のあるアプリを自社製品にプリインストールしたり、自社のアプリストアで提供したりできないようにする。
- 「Clean Cloud」:「新型コロナウイルス感染症のワクチン研究情報も含めて」、米国のデータが、阿里巴巴(アリババ)、百度(バイドゥ)、騰訊(テンセント)などの中国企業が所有するクラウドシステムに保存されないようにする。
- 「Clean Cable」:海底インターネットケーブルが「中国による大規模な情報収集活動によって侵害」されないようにする。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。