toBeマーケティング、ウイングアークの帳票サービス導入--問い合わせを大幅削減

大場みのり (編集部)

2020-08-07 18:16

 ウイングアーク1stは8月7日、toBeマーケティングがクラウドベースの帳票サービス「SVF Cloud for Salesforce(SVF Cloud)」を導入し、4月に稼働を開始したと発表した。toBeマーケティングでは、マーケティングオートメーション(MA)ツール「Salesforce Pardot」の導入・活用支援を専門に行っている。

 同社は、事業の成長に伴い業務の効率化を目指し、全社的な業務改善プロジェクトを1月に立ち上げた。見込み顧客の創出から受注、サービス提供後の入金まで、一連の業務フローにSalesforceのCRM(顧客関係管理)「Sales Cloud」を使っていたため、同サービスを軸に改善策を検討したところ、見積もりや注文書など帳票作成のオペレーションに課題を感じたという。これまでは顧客と商談を行う担当者がSalesforceで利用可能なマークアップ言語(タグで囲んで文章の構造を表現する言語)のVisualforceやExcelで帳票を作成していたため、作成工数の負担や人的ミスが発生していたほか、承認後の修正防止やバージョン管理も難しかった。また、Visualforceはカスタマイズの難易度が高いため、業務が属人化する懸念もあった。

 そこでガバナンスの強化、作業工数やミスの削減、業務の自動化といった観点から、システム経由での帳票の発行と承認が可能な運用に切り替えることを検討し、SVF Cloudを導入。具体的な導入理由には、Sales Cloudとの親和性のほか、Salesforceにおける情報のマッピング制御がしやすいことや、複雑な帳票を表現できるカスタマイズ性の高さがあるとしている。

 導入後は、担当する顧客への見積もりや注文書、検収書の発行にSVF Cloudを活用している。情報システム部門では、これまで必ず週1回2時間程度を要していたユーザーからの問い合わせがほぼゼロになったことに加え、メンテナンスの時間や手間が削減されたという。ユーザー部門では、帳票の作成作業が自動化されただけでなく、作成番号がSalesforceの商談と自動連携するため、業務効率が向上した。

 また、見積もり発行時における値引きの見せ方も従来はExcelで常にカスタマイズが必要だったが、現在はSalesforceの商談に登録された商品情報とひも付けて営業側で柔軟にカスタマイズすることが可能となった。管理部門ではどの商品がいくら値引きされたのかを把握でき、受発注の管理も可能となった。

 同社は今後、秘密保持契約書や業務委託契約書など、全ての書類をSVF Cloudで運用することを検討しており、こうしたノウハウを顧客に展開することで、Salesforceのさらなる活用支援につなげていくという。

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