Slackは、管理者がデータをより詳細に制御、可視化できるようにする一連の新機能を発表した。業界や地域に特有のセキュリティ要件をより厳格に遵守し、安全に外部の組織と共同作業を進められるようにする。
Slackは、「Workflow Builder」(ワークフロービルダー)などでエンタープライズキー管理(EKM)をサポートするとしている。組織独自の暗号化キーを使って、ワークフローやフォームデータを暗号化できるようになる。
さらに、Splunkと連携し、ユーザーのログインイベント、使用されているOS、ユーザーのブラウザークライアント、設定の変更などのSlackの監査ログをSplunkに自動で直接に取り込めるようになる。データは構築済みのダッシュボードで視覚化、分析することができる。
Slackの最高セキュリティ責任者(CSO)Larkin Ryder氏によると、これらの新機能の狙いは、従業員のリモートワークが続く状況で、企業が抱えるさまざまな懸念に対処することにあるという。
Ryder氏は米ZDNetに対し、「人々はかつてない規模でリモートワークに移行しており、企業で自社の文化を変えることに関してさまざまな課題を抱えている。同時に、さらなるサイバーセキュリティ攻撃にさらされる恐れがある。ハッカーは、多くの人が現在も日々の共同作業に利用している電子メールサービスに対し、フィッシング詐欺を仕掛けている」と語った。
「私はほかのCSOと定期的に話し、新型コロナウイルスに関する体験を語り合っている。業界のCSOから私が聞いた中でナンバーワンの話題は、フィッシング詐欺と、自社の組織の安全を維持するために何をしていくかということだ」
またSlackは、「FedRAMP Moderate」認定を取得していることを明らかにした。米国の公共部門で働くユーザーを継続的に支援していくとしている。
さらにSlackは、6月に発表された「Slack Connect」のチャネルでEKMに対応する予定だ。Slack Connectは。複数の組織間で安全、生産的にコラボレーションできるようにするサービスだ。またConnectで、認証済みの組織をバッジで識別できるようにする機能も導入する計画だ。
このほか、Slackは「Microsoft Intune」モバイルアプリケーション管理(MAM)のサポートを提供し、管理者が組織レベルで、モバイルデバイスにインストールされたアプリ内のデータを保護する方法をコントロールできるようにするとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。