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日本製鉄、ローカル5Gを見据えた適用検証を開始

ZDNet Japan Staff

2020-08-12 15:18

 日本製鉄と日鉄ソリューションズ(NSSOL)は8月12日、日本製鉄の室蘭製鉄所に設置したローカル5G(第5世代移動体通信システム)の採用を見据えた自営無線網の共同での適用検証を開始すると発表した。

 NSSOLは、2019年11月にローカル5G/プライベートLTEを利用する自営無線網サービスを発表しており、日本製鉄と室蘭製鉄所への導入を進めていた。NSSOLは、8月7日に総務省から「自営等BWA(Broadband Wireless Access)」の免許を受け、まずは4G(第4世代移動体通信システム)で検証をスタートさせる。無線エリアの設計や免許申請の支援、システム構築、運用保守はNSSOLが担当し、無線設備はフィンランドのNokiaを採用している。

 自営無線網では、高速無線通信を自社専用に運用することで、大量のデータ通信を容量無制限で実現できるほか、社外の通信網を通過しないことでセキュリティも担保できるとする。ローカル5Gの周波数帯の免許申請は2020年末頃が見込まれているという。

 検証では、室蘭製鉄所の構内を走行するディーゼル機関車の遠隔運転を適用検証の目標にしている。第1段階でディーゼル機関車に高精細の4Kカメラを搭載し、構内に4Gベースの「自営等BWA基地局」を設置した。4Kカメラで撮影した高精細映像を無線伝送し、分析することで遠隔運転に必要となる技術要件や4Gベースの技術限界を確認する。

検証イメージ
検証イメージ

 また、ディーゼル機関車の位置を可視化するシステムに高精度測位(RTK測位)を適用し、車両表示位置の精度向上を目指す。表示位置の可視化には、作業者の安全を確保するために導入している「安全見守りくん」のプラットフォームを拡張して対応するという。各種情報の総合プラットフォーム化を推進し、作業者への接近アラームといった付加機能の強化を検討している。同時に、無線基地局の電波の伝搬状況を構内全域で調査し、製鉄所特有の電波の伝わり方や伝送速度を把握して、製造現場で複数の自営無線網ニーズへの適用も検討するとしている。

 第2段階では、ローカル5Gの適用で遠隔運転に向けた伝送技術の確立や工場のデジタルツイン化、スマートファクトリー化を推進し、製造現場における5G網によるデジタルトランスフォーメーションを目指すという。室蘭製鉄所で得た成果をもとに他の製鉄所への横展開や日本製鉄グループ各社の製造現場への展開も検討していく。

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