海外コメンタリー

ITディレクターとは?今知っておきたいすべてのこと--役割、キャリア、スキル - (page 2)

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2020-08-18 06:30

ITディレクターとCIOの違いは

 この2つの役職は、肩書き以外にも、担っている役割の焦点が少し違うと認識されていることが多い。今では、大企業の多くがCIOとITディレクターの両方を置いている。両方が同時に置かれている場合、役割分担が行われていることが多い。

 ITディレクターは、システムの稼働時間やサービスのメンテナンス、ベンダーとの契約など、日々の運用が一定水準を下回らないようにすることに責任を負っている傾向が強い。その一方で、CIOは技術部門の外向きの顔だと認識されている。CIOがデータセンターで過ごす時間はITディレクターよりも短く、どのように技術を使えば要求を満たせるかを検討するために、ビジネスパートナーと対話することにかける時間が長い。

 CIOの台頭によって、ITディレクターはどちらかといえばバックオフィスを担う役割だと見なされることが増えた。ITディレクターの役割は、受動的で戦術的なものだと考えられることもある。革新的なデジタルサービスで企業の変革を主導するというよりは、サービスやガバナンス、安定性などを担当しながら、ビジネス課題や事業部門からのリクエストに対応する仕事だ。

企業はITディレクターとCIOの責任をどう整理しているのか

 ITディレクターとCIOの責任範囲をバックオフィスとフロントオフィスで分けるのは、単なる目安であることに注意してほしい。両方の役職を置いている企業もあれば、ITディレクターがCIOの役割も果たしている企業もあるし、どちらも置かず、最高技術責任者(CTO)を置いている企業もある。CTOをトップに据えているケースは、特にテクノロジー主導の企業に多い。そうした企業では、CTOには外向きの役割を果たし、企業でデジタル技術の研究開発やビジネスのイノベーションを主導するのを支援することが期待されている。

 IT分野の労働市場における一般的な認識としては、ITディレクターは(比較的古くからある役職であることも手伝って)CIOよりも影響力が低い役職だと考えられているかもしれない。ただし、人材採用会社のHarvey Nashとコンサルティング会社KPMGが発表したレポートによれば、これらの役職(それに加えて、IT責任者、テクノロジー担当バイスプレジデントなど同様の役職)の扱いには、それほど変わりはない。

 Harvey NashでCIO紹介事業の責任者を務めているLily Haake氏によれば、両方の役職が置かれている企業では、複雑に連携する組織構造に沿って、CIOの部下としてITディレクターが置かれるのが典型的なパターンだという(ITディレクターの権限と責任は組織によって大きく異なる)。

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