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記事まとめ「テレワーク常態化で見えたこと」

東大や日立ら、開発やエネルギーの効率高める「RaaS」を設立--データ駆動型社会に向けて

大場みのり (編集部)

2020-08-17 16:29

 東京大学、凸版印刷、パナソニック、日立製作所、ミライズテクノロジーズは8月17日、経済産業省の認可を得て「先端システム技術研究組合(RaaS:Research Association for Advanced Systems)」を設立した。ミライズテクノロジーズは、デンソーとトヨタ自動車が車載半導体の研究と先行開発を行う目的で、2020年4月に設立した合弁会社。

 RaaSでは、専用チップの開発とエネルギーの効率を10倍高めることを目指す。この取り組みにより、専用チップを素早く設計することが可能となり、最先端の半導体技術で製造できるようになると期待されているという。

 DX(デジタル変革)の実現には、現実空間と仮想空間をつなぐデータの活用が必要となる。そのため、IoTデバイスで計測・検知したデータを5G(第5世代移動通信システム)で集め、AI(人工知能)で高度に分析して提供する、データ駆動型社会を支えるシステムが求められるとしている。

 デジタル技術は、安く高性能なだけでなく、早く提供することも重要となる。専用チップを最先端のプロセスで製造すると高い性能を得られるが、開発には多大な費用と年月がかかることが課題だった。

 RaaSでは、専用チップの開発効率を10倍高めるため、アジャイル設計手法を研究し、オープンアーキテクチャーを展開する。またエネルギー効率の向上に向け、3次元集積技術を研究し、メガファウンドリー(半導体デバイスを生産する世界最大規模の工場)で製造したチップを同一のパッケージに幾層にも重ねて搭載する。また製造には、P型トランジスターとN型トランジスターのチャネルが7nmの半導体技術「7nm CMOS」を活用する。

 例えば、複数のSRAMチップを3次元集積することで、DRAM並みに大容量の積層SRAMを実現する。SRAMとDRAMは半導体メモリーの一種で、SRAMは性能が高い一方、DRAMは容量や価格が優れている。タイミング設計の難しいDRAMの代わりに積層SRAMを用いることにより、コンピューターを用いた自動設計で効率を向上させる。さらに、積層SRAMと専用チップを同一パッケージ内に搭載することで、エネルギー効率を改善。このデザイン基盤を活用して、RaaSの各組合員は自らが目指すシステムを開発して事業化する。

 RaaSは各社の事業領域で求められているシステムをテーマに、デザイン基盤を共同で研究開発する。加えて、半導体産業界のエコシステムを支えるファブレスSoC事業会社やEDA(電子設計自動化)ベンダーがこの活動を支援するという。

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