別の事例では3万件のPCの使用申請データを自然言語処理で類型化し、全業務の30%に必要な承認処理を認識することに成功。井上氏は「“教師あり学習”で未来予測、“教師なし学習”なら問い合わせ内容のグループ化、適切な照明やエアコンの温度設定など強化学習にも利用できる」と説明する。
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サークレイスは2020年後半のロードマップとして、プロジェクトの再利用機能や自然言語処理を用いた検索機能の強化、CTI Taxonomy(タクソノミ)による業務分野の分離と自動任命、再帰型ニューラルネットワーク(RNN)や長時間短期記憶(LSTM)を活用した自然言語処理(NLP)の強化を目指す。2021年前半はビッグデータを活用するプラットフォーム化やPaaSとしてのAPI、ブロックチェーンの活用強化を予定している。
2016年7月に自社のデジタルトランスフォーメーション(DX)を目指すために開発したCirclaceについて、佐藤氏は「(コロナ禍において)リモートワークを余儀なくされ、ビジネスの変革が求められている。(Circlaceは)この4年間やってきた変革そのもの。その知見が詰まったプラットフォームを使っていただくことで、顧客のDXを支援できる」と説明した。
(左から)CDO 井上賢氏、代表取締役社長 佐藤潤氏、取締役会長 佐藤司氏、同社マーケティング部 杉山弘治氏
現在、5社がCirclace導入を前提とした試験運用を開始しており、同社は2021年以降の拡大を実現するため、「営業やマーケティングなど事業拡大に注力する」(佐藤氏)。5年後の2024年度には2400社6万人、累計契約額18億円の目標を掲げた。先着10社で1年間の初年度利用料を無料にするキャンペーンも実施している。