アリババ、クラウド事業が59%増収--4~6月期決算

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-08-21 11:38

 中国のAlibaba Groupは現地時間8月20日、4~6月期の決算(6月30日締め)を発表した。Alibaba Cloudがクラウドコンピューティングやストレージから業界向けサービスや人工知能(AI)サービスへと事業を拡大する中で、金融サービス業界から小売業、電力業界、公益事業に至るまでのさまざまな業界での需要を受けて力強い内容となった。

 中国のEコマース最大手Alibabaのクラウド事業を担当するAlibaba Cloudの4~6月期は、売上高が前年同期比59%増の17億5000万ドルとなった。年間売上高ランレートは70億ドルに達する勢いだ。パブリッククラウド製品やハイブリッドクラウド製品の強い需要が寄与した。同社は、データアナリティクスやデータベース管理などのPaaSサービスを拡大、アップグレードしていくとし、「AnalyticDB」がさまざまな業界で広く採用されていると述べている。

 Alibabaの最高経営責任者(CEO)Yong Zhang氏はアナリストらとの電話会議で、Alibaba Cloudが中国のデジタル変革とクラウド移行の初期段階にあると述べた。同氏は、「インフラサービスという観点でただクラウドを提供したいのではない」と話した。「Alibabaのクラウドは、クラウドにインテリジェントサービスをプラスしたものだ。そして、クラウドとデータ利用の力をプラスしたものになる」と述べ、業界特有のソリューションの構築に取り組んでいるとした。

 Zhang氏は、中国のクラウド市場が今日の米国のクラウド市場に比べて8分の1の規模であるものの、経済のデジタル化によってより速く成長していると付け加えた。

 Alibabaの4~6月期は、総売上高が前年同期比34%増の217億6000万ドル、中国小売市場におけるアクティブコンシューマー数が7億4200万人だった。純利益は67億4000万ドルとなった。

 最高財務責任者(CFO)のMaggie Wu氏によると、同社の中核コマースビジネスは全体的に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック前の水準に戻ったという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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