エレクトロニクス技術商社のカナデンは、グローバル経営管理基盤として統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「SAP S/4HANA」を採用した。
同社は、S/4HANAで業務の見直しを図ることで、会社全体の生産性と顧客に対するサービスレベルを向上し、顧客満足度を高めたい意向だ。また、データ分析基盤「SAP Analytics Cloud」を導入し、経営の可視化に加えて現場での情報活用の推進や将来予測、より精緻な経営計画を目指していく。
同社の導入プロジェクトは、6月にSAPジャパンがパートナー企業とともに提供を開始を発表したインテリジェントエンタープライズ標準ソリューションモデル(i-ESM)を採用している。システムの構築とプロジェクト管理はIPSが担当する。
i-ESMは、ERP、人工知能(AI)、機械学習(ML)、ロボティックプロセスオートメーション(RPA)といったデジタル技術の導入短縮化と業務品質向上を支援するための標準ソリューションモデル。
カナデンでは、これまでスクラッチ型の独自システムを利用していたが、長年の利用によりシステムが複雑化し、バックオフィス作業の煩雑化による営業効率の低下が課題となっていた。
S/4HANAとIPSのi-ESMを採用した大きな理由の一つは、カナデンの複雑な業務にも対応できる業務フローやアウトプットが用意されており、システム構築そのものに時間や人的リソースをかけることなく、自社の業務を見直すことに集中できることが挙げられている。
また、IPSのシステム導入と活用コンサルティングサービスを含むオールインワンのサービスパッケージ「EasyOne Trading」を採用することで、短期間での導入が可能となり、その分コスト削減にもつながることも採用の決め手となった。