Microsoftは米国時間8月20日、商用ユーザーを対象として「Windows 10 20H2」(バージョン2009)をプレリリース検証用に提供すると発表した。バージョン2004の搭載PCに「驚くほど高速なアップデート体験」を提供するとしている。
この高速アップデートでは、軽量の「イネーブルメントパッケージ」を通してバージョン1903からバージョン1909にデバイスをアップグレードしたときと同様のプロセスが使用される。1903よりも前のバージョンのシステムでは、1909への完全な機能アップデートパスが必要だった。
同様に、バージョン2009へのアップデートについても、バージョン1909以前を実行中のシステムでは、完全な機能アップデートパスが必要になる。
イネーブルメントパッケージには、わずかに新しいビルド番号が含まれており、月例の品質更新プログラムを通してバージョン2004に提供済みの新機能を有効化する。
イネーブルメントパッケージを受け取るには、2020年6月の更新プログラムがデバイスにインストールされている必要がある。
Microsoftは、機能をアップグレードするこのイネーブルメント技術によって、管理者の頭痛を軽減できると約束している。管理者は既存のビジネスアプリが新しいビルドで動作することを確認して、PC群をアップグレードする際のダウンタイムを短縮できるからだ。
企業ユーザーは、「Windows Update」「Windows Server Update Services」(WSUS)、「Azure Marketplace」(仮想マシンの場合)を通して、バージョン2009にアクセスできる。管理者はISOファイルをダウンロードすることも可能だ。
新しい機能更新プログラムは、Windows 10の「ベータチャネル」(以前の「スローリング」)と「リリースプレビューチャネル」の全ての商用デバイスに自動的にプッシュ配信される。
「Windows 10バージョン2004を搭載するデバイスを使用している人は、イネーブルメントパッケージを通して、バージョン2004からバージョン20H2への極めて高速なアップデートを体験できる」とAria Carley氏は述べた。
1903から1909へのアップグレードと同様、バージョン2004とバージョン2009の中身は同じであり、共通のシステムファイルを共有するので、アップグレードは実際には累積的な更新プログラムに近い。
Microsoftは6月、「Windows 10 20H2」の初のテストビルドを「ベータチャネル」で「Insider」テスター向けに公開した。2020年秋にリリースされるとみられる。 バージョン2004とは異なり、20H2は「厳選した機能」を対象にしたものとなる見通しだ。「Chromium」ベースの「Microsoft Edge」ブラウザーが搭載される予定だとされている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。