Palo Alto Networksは米国時間8月24日、インシデント対応やリスク管理、デジタルフォレンジックのコンサルティングを手がけるThe Crypsis Groupを買収する契約を締結したと発表した。Palo Altoは、Crypsis Groupに現金で2億6500万ドル(約280億円)を支払うという。Crypsis Groupは、セキュリティソリューションなどの一連の企業を保有するZP Groupの傘下にある。買収はPalo Altoの2021会計年度第1四半期中に完了する見込みだ。

Palo Altoは買収完了後、ネットワークやエンドポイント、クラウドのデータをネイティブなかたちで統合する同社の「Cortex XDR」に、Crypsis Groupのプロセスやテクノロジーを統合する計画だ。
Palo Altoは声明で、「The Crypsis Groupのセキュリティコンサルティング能力やフォレンジック機能がCortex XDRに加わることで、リッチなセキュリティテレメトリーデータの収集や、セキュリティ侵害の管理、迅速なレスポンスアクションの開始といった機能が強化される。また、The Crypsis Groupの専門家らや洞察によって、Cortex XDRプラットフォームに、インシデント対応エンゲージメントチームと製品リサーチチームの間の継続的なフィードバックループがもたらされ、将来的なサイバー攻撃を阻止できるようになる」と述べている。
Crypsis Groupは150人を超えるコンサルタントを擁し、1年あたり1300件以上のセキュリティエンゲージメントに対応している。また同社は、ヘルスケアや金融サービス、小売、Eコマース、エネルギーなどさまざまな業界に顧客を有している。最高経営責任者(CEO)Bret Padres氏はPalo Altoに加わる予定だ。
Palo Altoは4月、SD-WANを手がけるCloudGenixの買収を発表している。買収額は4億2000万ドル(約450億円)だ。
またPalo Altoは24日、2020会計年度第4四半期決算(7月31日締め)を発表した。在宅勤務の増加が追い風になったこともあり、予想を上回った。
非GAAPの利益は1億4490万ドル(1株あたり1.48ドル)だった。売上高は、前年同期比18%増の9億5040万ドルだった。
アナリストらは1株あたり利益を1.39ドル、売上高を9億2351万ドルと予想していた。
2020会計年度通期の1株あたり利益は4.88ドル、売上高は前年比18%増の34億840万ドルだった。

Palo AltoのCEOであるNikesh Arora氏は声明で、この成長が「高い実行力と、在宅勤務の増加という追い風、次世代セキュリティ分野での継続的な成功」によるものだと述べている。
同社は2021年第1四半期の売上高を9億1500万〜9億2500万ドルと見込んでいる。
アナリストは売上高を9億1080万ドルと予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。