HPEは米国時間8月25日、2020会計年度第3四半期(7月31日締め)の決算発表を行った。同社の業績は市場予想をわずかに上回った。「GreenLake」を含むas-a-Service関連の取り組みが好調だったことが、同社の業績をけん引した。
非GAAPベースの1株当たり利益は32セントで、売上高は前年同期比6%減の68億ドルだった。
アナリストの予想は1株当たり利益23セント、売上高60億6000万ドルだった。
年間ベースに換算した売上高ランレート(ARR)は、前年同期比11%増の5億2800万ドルになった。同四半期のGreenLakeサービスの受注額は、前年同期比80%増という記録的な伸びを見せた。HPEの最高経営責任者(CEO)であるAntonio Neri氏は、同社は第3四半期中に過去最大規模のGreenLakeの契約を複数獲得したと述べている。これには、世界最大級のプラスチック・化学・精製企業であるLyondellBesellとの2700億ドル規模の契約が含まれている。
Neri氏は声明の中で、「パンデミックの克服と、新型コロナウイルス後の世界に向けた計画立案が、当社の戦略に沿ったas-a-Service、安全な接続性、リモートワーク機能、データから洞察を得るためのアナリティクスに対する顧客のニーズを高めた」と述べている。
Neri氏はまた、第3四半期にはHPEの業務執行能力とサプライチェーンが改善されたと強調した。
HPEのセグメントごとの業績は以下の通りだ。
- コンピュート事業の売上高は前年同期と同じ34億ドルまで回復した。Neri氏によれば、コンピュート事業の伸びは、受注残高の減少とVDI(仮想デスクトップ基盤)ソリューション対する需要増によるものだという。
- ストレージ事業の売上高は、前年同期比10%減の11億ドルだった。
- ファイナンシャルサービスの売上高は、前年同期比9%減の8億1100万ドルだった。
- 一方で、ハイパフォーマンスコンピューティングおよびミッションクリティカルシステム(HPC&MCS)事業の売上高は、前年同期比3%増の6億4900万ドルとなった。Neri氏によれば、HPC事業では、顧客の納品受け入れ能力に引き続き新型コロナウイルス関連の影響が及んでいるという。
- インテリジェントエッジ事業の売上高は、前年同期比12%減の6億8400万ドルだった。
- アドバイザリー&プロフェッショナルサービス(A&PS)事業の売上高は、前年同期比7%減の2億2600万ドルだった。
またHPEは、第4四半期の配当金として、1株当たり12セントを10月7日付けで支払うと発表した。
同社は第4四半期の見通しについて、非GAAPベースの希薄化後EPSが32~36セントになると予想している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。