Salesforceが発表した2021会計年度第2四半期決算(7月31日締め)は目標を大幅に上回った。同社は2021会計年度の売上高見通しを引き上げた。
Salesforceは「Work.com」スイートで新たな市場を開拓している。最高経営責任者(CEO)Marc Benioff氏は、前四半期の業績は同社のこれまでの歴史の中でも極めて優れたものであり、新型コロナウイルスのパンデミックによる不況の中、他社よりも力強く回復することができたと述べている。
Salesforceが報告した第2四半期の希薄化後1株当たり利益は2.85ドル、非GAAPベースの希薄化後1株当たり利益は1.44ドルだった。売上高は前年同期比29%増の51億5000万ドルだった。同社によれば、戦略的投資について時価会計に基づく調整を行う必要があり、これによって非GAAPベースの1株当たり利益が58セント上昇したという。
アナリストはSalesforceの第2四半期の売上高を49億ドル、非GAAPベースの1株当たり利益を67セントと予想していた。
今後の業績見通しについて、Salesforceは第3四半期の売上高を52億4000万~52億5000万ドル、非GAAPベースの1株あたり利益を73~74セントと予想している。アナリストの予想は、売上高が50億1000万ドル、非GAAPベースの1株当たり利益が77セントとなっている。
またSalesforceは、2021会計年度通期の見通しについて、売上高を207億~208億ドル、非GAAPベースの1株当たり利益を3.72~3.74ドルと予想している。アナリストの予想は、売上高が207億ドル、非GAAPベースの1株当たり利益は2.96ドルとなっている。
概して、クラウド企業やデジタル企業は市場全体を上回るパフォーマンスを示しており、経済の混乱に強いことが明らかになったようだ。
Benioff氏は、業績発表カンファレンスコールで、AT&TやPayPalと大型契約を結んだことを明らかにした。また、Work.com事業が勢いを増していることにも言及した。
第2四半期業績発表の中で注目すべき数字は以下の通り。
- 第2四半期のサブスクリプションとサポートによる売上高は48億4000万ドルだった。
- 「Sales Cloud」の売上高は12億8000万ドルで、前年同期の11億3000万ドルから増加した。
- 「Service Cloud」の売上高は13億ドルで、前年同期の10億9000万ドルから増加した。
- 「Salesforce Platform」およびその他の売上高は15億1000万ドルで、前年同期の9億1200万ドルから増加した。Tableauも寄与した。
- 「Marketing Cloud」および「Commerce Cloud」の売上高は7億4600万ドルで、前年同期の6億1600万ドルから増加した。
- 第2四半期の研究開発費は8億9800万ドルで、前年同期の6億700万ドルから増加した。
- マーケティング費および販売費は22億7000万ドルで、前年同期の18億2000万ドルから増加した。
- Salesforceの売上高は南北アメリカ地域からのものが全体の70%を占めており、欧州地域が21%、アジア太平洋地域が9%となっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。