海外コメンタリー

チームに信頼されるリーダーになるためにできる5つのこと

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2020-09-03 06:30

 現在のような困難な時期には、リーダーが素早く意思決定を下す必要があるが、その判断は人々にさまざまな影響をもたらす。ITリーダーが効果的に意思決定を行うには、リーダーの意見が信頼され、その判断にチームからの支持が得られなければならない。

 では、ITリーダーが信頼を得るためにはどうしたらいいのだろうか。この記事では、5人のITリーダーから話を聞く。

1.できる限り率直に話をする

 First Quantum MineralsのグローバルIT責任者を務めるDavid Allison氏は、信頼を形成するには好循環が必要だと話す。信頼を築くための唯一の方法は、まず誰かを信頼しようとすることだ。そのためには、未知の領域に一歩踏み込まなくてはならないこともある。

 「人生には、試しにやってみてリスクを取るしかない場面がある。その結果、誰かを信頼できないことが分かっても、それならそれで、1つ賢くなったということだ」と同氏は言う。「信頼はさまざまな場面に現れてくる。やると口にしたことは必ず実行し、あなたの言葉は信頼できると証明していくべきだろう」

 Allison氏は、他人からの信頼を得るために、できる限り率直に振る舞うようにしていると話す。組織的な観点では、ビジネスリーダーが信頼を得るには、本当のことを話す必要があると同氏は言う。その内容が、周囲の人間があまり聞きたくないものであってもだ。

 「First Quantumのよいところだと私が思うことの1つは、単刀直入で現実的なことだ。もちろん、率直な発言に警戒感を示す人もいる。そしてこの会社では、それぞれがどういう立場にあるかが分かりやすい。なぜならこの会社では、通常は、本当のことをはっきりと率直に話すからだ」と同氏は言う。

 「ただし、立場を乱用しないように注意しなければならない。特に、強い権限を持っている人ほどそれが重要になる。これは、自分ではそう思っていなくても、相手には脅しに感じられてしまうこともあるためだ。率直であるということは、相手が立場を理解しているということだ」

2.「オープンドアポリシー」を設ける

 Wincantonの最高情報責任者(CIO)であるRichard Gifford氏は、マネージャーとして信頼を築くためには、チームに誠実に接することが重要だと話す。

 「オープンドアポリシーを取り、部下に何か気になることがあった場合には、オープンな形で何でも議論できるようにすること、そして、リーダーがその方針を支持していると分かるようにすることが大事だ。私の場合は、この単純なアプローチでこれまでうまくやれてきた」と同氏は言う。

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