関西電力は「SAP S/4HANA」とレポート出力の「SAP BusinessObjects」を採用し、火力発電設備の保全業務を担う火力設備保守管理システムを再構築した。同システムは2020年3月から稼動を開始している。
新システムの導入により、発電所間での設備管理基準の標準化による作業効率の向上が見込まれている。また設備保全基盤の確立により、関西電力火力発電部門のさらなるデジタル化に寄与することになった。
プロジェクト管理やパッケージ以外の機能開発は関電システムズが担当し、同システムの企画立案から業務改革のコンサルティング業務、パッケージ導入全般はアクセンチュアが担当した。
関西電力は、今後の発電所運営ではデータに基づく改善と迅速な意思決定を支援するとともに、要件の変化に迅速に対応できる柔軟なIT基盤が必要と判断し、2017年から旧火力総合情報システム再構築の検討を開始している。
検討の結果、10の発電所での大規模利用かつ今後のビジネス拡大に対応できる拡張性、最新のテクノロジー進化に追随できる将来性、国内電力やグローバルでの実績などを評価し、SAP S/4HANAの採用を決めたという。