Lenovoのデータセンターグループ(DCG)は米国時間9月3日、NutanixやMicrosoft、VMwareなどとのパートナーシップに基づく、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)システムに関する一連の新製品やアップデートを発表した。今回の製品ラインアップの拡充は、企業や組織が依然として新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの対応に追われ、リモートワーカーをサポートするための仮想デスクトップインフラに目を向けているなかで発表された。
LenovoのDCGでサーバーおよびストレージ、ソフトウェア定義インフラを担当するバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのKamran Amini氏は今週、「COVID-19によって、多くの顧客が事業のモダナイゼーションを実際に加速させている」と述べている。同氏によると、顧客は「どうすれば迅速にソリューションを調達でき、ニーズに従った配備や規模の拡大を実現できるのか?」と尋ねてきているという。
HCIは仮想デスクトップインフラ(VDI)の実現に極めて適した技術だ。Amini氏によると、Lenovoは複数の大手パートナー企業の協力を得て、さまざまなソリューションを提供しようとしているという。
LenovoはNutanixとAMDの協力を得て、「AMD EPYC」プロセッサーを採用した「Lenovo ThinkAgile HX HCI」ソリューションを提供する。これにより顧客は、サーバー数を最大50%削減しつつ、一貫した性能(1Uフォームファクターで)を維持しながら、自社の仮想デスクトップワークロードを稼働させられるようになる。またこのソリューションは、1ユニットあたり2基のGPUを搭載しているとともに、メモリー帯域幅を45%増加させている。このソリューションはアプライアンス、あるいは認定ノードとして11月後半に利用可能になる予定だ。
またLenovoは、Microsoftとのパートナーシップの下、新たな「Lenovo ThinkAgile MX Azure Stack HCI Edge and Data Center」ソリューションを発表した。この新たな「Lenovo ThinkAgile MX」アプライアンスによって、「Azure Stack HCI」の容易な配備手段とともに、Azureサービスの簡潔な管理と、スケーラビリティーが提供される。また同ソリューションは、ライフサイクルの管理やスケーリングのための、単一の簡素化されたコンソールも提供する。なお、Azure Stack HCIと「Azure Stack Hub」は消費ベースの価格体系となる見込みだ。
さらにLenovoは、VMwareとの協業により、「SAP HANA」データベースの配備のアジリティーや信頼性の向上を目的として、新たに「Lenovo ThinkAgile VX HCI Solutions」を展開していく。「Lenovo ThinkAgile VX 4S」ソリューションによって、SAP HANAデータベースのメモリーが倍増されるとともに、NVMeへの直接接続が可能になる。また、「Lenovo XClarity Management」ソフトウェアと新たな「vSphere Lifecycle Manager」ツールによって、「VMware vSAN」環境のライフサイクル管理が簡素化される。ThinkAgile VX HCI Solutionsは9月中に提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。