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日本の“IT巨人”NTTデータはどう変わる?

枯れた技術や尖った技術の調和を生み出す「技術の目利き」の信念

國谷武史 (編集部)

2020-09-23 06:00

 システムインテグレーション(SI)の“巨人”のNTTデータが大きく変化しようとしている。日本の社会インフラのITを長年支え続けながら、デジタルトランスフォーメーション(DX)やグローバルビジネスなど新たな取り組みを加速させている。今回は、同社で「技術の目利き」として活躍する戦略統括本部 グローバル戦略室の正野勇嗣氏に、開発やプロジェクトで採用する技術へのスタンスなどを尋ねた。

◇ ◇ ◇

--プロフィールをお聞かせください。

NTTデータ 戦略統括本部 グローバル戦略室 課長の正野勇嗣氏。2020年6月までは技術革新統括本部システム技術本部 生産技術部ソフトウェア技術センタで、ソフトウェアエンジニアリングなどを担当
NTTデータ 戦略統括本部 グローバル戦略室 課長の正野勇嗣氏。2020年6月までは技術革新統括本部システム技術本部 生産技術部ソフトウェア技術センタで、ソフトウェアエンジニアリングなどを担当

 大学院を卒業して入社16年目になります。2020年6月まで技術革新統括本部 システム技術本部 生産技術部ソフトウェア技術センタに在籍し、7月からグローバル戦略室に所属しています。これまで技術畑を中心に、システム基盤やアプリケーション基盤、プロジェクトマネジメントなどを担当してきました。長らく在籍した技術革新統括本部では、現場と事業部やお客さまの支援を半分ずつ担当してきました。

 専門領域はソフトウェアエンジニアリングと、当社で「生産技術」と呼ぶ、例えば、ソフトウェア開発を自動化する方法や現場に取り入れていくための研究です。社内では、基幹系システムのプロジェクトの支援においてモダンな開発手法を利用するなどして生産性や効率性を高めていくSEPG(Software Engineering Process Group)に取り組んでいます。基盤をクラウド化したり、開発プロセスでは継続的な品質保証を実現したり、管理プロセスではgit-flowなど先進的な手法を取り入れて効率化を推進しています。

 また、社外の活動では技術解説書やウェブ記事の執筆、コミュニティーやセミナーでの講演、技術者の方からの相談への対応などにも取り組んでいます。最近ですと、Kubernetesやマイクロサービスといったテーマを取り上げる機会が増えていますね。

--仕事ではどのようなところにモチベーションを感じますか。

 1つはお客さまや事業部から感謝をいただくことです。プロジェクトを支援する立場は空気のような存在ですが、システムがリリースされて順調に稼働し、お客さまが本来の業務に集中できることにやりがいを感じます。もう1つは困り事への対処です。現場の担当者や主任、お客さまの最高デジタル責任者といった役員の方まで、例えば、「マイクロサービスをどう利用すべきか」といった相談に応じます。お客さまや事業部から信頼をいただき、長く良好な関係を築いていけることは大きな喜びです。

 普段からさまざまな資格を取得するなど準備し、プロとしてスキルを発揮することを心がけています。例えばトラブルシューティングにおいて、複雑な状況の中で問題の発生場所や原因を把握するには、普段からの積み重ねがなければなかなか解決に至りません。しかし、「この場合ならここを調べれば分かる」というスキルがあれば、すぐに対処できます。最近は、SRE(Site Reliability Engineering)も注目されていますが、このような領域のスキルがあれば、最近のアーキテクチャーにも対応していくことができます。

 技術は常に新しいものが次々に登場し一躍脚光を浴びても、本当に利用されるものか見極めなければなりません。技術を見定めキャズムを超える当たりから組織育成を図り着実に定着させていくことにもやりがいを感じます。「技術の目利き」として大切なことは、案件におけるニーズと技術そのもの、そして、それを利用する“人財”(スキルを持つ人材)のバランスです。技術がキャズムを超えてから飛び付くのでは慌ててしまいますし、お客さまや事業部のニーズをかけ離れてもいけませんから、常にアンテナを張り巡らすように心がけています。

 研究開発では、今ある「当たり前の技術」を獲得し、「次の当たり前」になり会社にとって強みになる技術を育てていくことが肝心です。当社では、基幹系システムに関連するものだけでも常に500~1000のプロジェクトがあり、その中でモダンな開発手法を実践するだけでなく、より先を見据えているお客さまのために、先進的な手法も取り入れるようにしています。例えば、AI(人工知能)を用いてテストを効率化するために、AWS(Amazon Web Services)上に「Amazon SageMaker」やビジネスインテリジェンスの「Amazon QuickSight」などの環境を構築したり、CI/CD(継続的インテグレーション/デリバリー)と機械学習を組み合わせたりしています。

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