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調査

企業の「自走」を実現へ--PwC、AI経営を支援するサービス提供

大場みのり (編集部)

2020-09-09 10:04

 PwC Japanグループは9月8日、人工知能(AI)を中核とした経営「AI経営」を支援するサービスの提供を開始した。それに伴い同日、説明会が開催された。

 PwC Japanグループ エクスペリエンスセンター マネージングディレクターの馬渕邦美氏は「過去30年間で、時価総額上位の企業は顔ぶれが大きく変化した。現在の上位10社は米国の大手技術企業」と説明し、「インダストリーでディスラプション(創造的破壊)を実現した企業が急速に発展している」と述べた。また、2020年の上位10社における時価総額の合計は、2010年と比較して約5倍と急速に拡大しているという。

(出典:PwC Japanグループ)
(出典:PwC Japanグループ)

 ではなぜ、こうした企業が急激に成長しているのか。馬渕氏は「“テックジャイアント”とも呼ばれる米国の大手技術企業のマネジメントに参加した際、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉を使っていないのが印象的だった。マネジメントやプラットフォーム開発にAIを活用し、意思決定の高速化や利益の最大化、バリューチェーンの最適化をトップダウンで行っている」と語った。

 以下の図では、「AI-ready化」された企業をレベル別に示している。米国の大手技術企業はレベル5である一方、日本企業はレベル1か2で試作的に導入している段階だという。「レベル1、2から5の間にはギャップがあるが、この伸びしろをいかにチャンスに変えていくかということが問われている」(馬渕氏)

(出典:PwC Japanグループ) (出典:PwC Japanグループ)
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 こうした背景の中、PwCはAI経営を通し、経営においてAIが当たり前に存在する世界を目指すとしている。AI経営では、ビジョン策定からデータ基盤の構築、人材育成まで、AI活用に必要なビジネス変革を一貫して支援するという。

(出典:PwC Japanグループ)
(出典:PwC Japanグループ)

 PwCコンサルティング パートナーの藤川琢哉氏は、AI経営について具体的に説明。まず、各業務におけるデータや社外のデータを統合し、データベースとして活用できる形にする。そして、これらのデータを基にAIを活用して可視化や将来予測、意思決定の最適化などをダッシュボードにする。このダッシュボードを参照することで、意思決定の精度向上や高速化が期待できるという。

(出典:PwC Japanグループ)
(出典:PwC Japanグループ)

 PwCはバリューチェーン全体で、各業務に必要なAI経営のテンプレートを40個以上保持している。テンプレートを活用することで、「実行支援」の部分を迅速に行うことが可能になるという。

(出典:PwC Japanグループ)
(出典:PwC Japanグループ)

 藤川氏は、テンプレートの例として「経営管理」と「組織管理」を紹介。経営管理では、売り上げの減少をAIが予測し、データを基にその要因を特定することで、改善策の検討が可能となる。改善策による効果のシミュレーション機能も搭載しており、意思決定がどう経営に影響を与えるかが把握できるとしている。

 組織管理では、従業員に対する定期的なアンケートや働き方のログを基に、組織の生産性とモチベーションを把握することが可能。経営管理と同様、データを基に原因を特定してAIが改善策をレコメンドするとともに、効果のシミュレーション機能がある。PwCは、36個のアクションディクショナリーを保有しており、企業の課題に応じたアクションを用いることができる。

(出典:PwC Japanグループ) (出典:PwC Japanグループ)
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 藤川氏は「今の最適解が半年後、使えなくなることが当たり前に起きる。アジリティーの高いAI経営を実現するには、その都度外部に委託することは得策ではない。われわれは専門的知見を総動員して変革を支援する一方、惜しみなくその知見を顧客企業に共有していきたいと思っている。そして最終的には、顧客企業の自走を実現していきたい」と語った。

 最初はPwCが顧客企業の変革をリードするが、次第に関与の度合いを下げていき、自走に向けた並行期間ではOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)のスタイルを取ることもある。最終的に、PwCは関与することなく顧客企業に自走してもらうことを目指している(下図参照)。

(出典:PwC Japanグループ)
(出典:PwC Japanグループ)

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