ニュータニックス・ジャパンは9月9日、グローバルで開催中のプライベートイベント「Global .NEXT Digital Experience」に合わせ、報道機関向けのオンライン説明会を開催した。米Nutanixの共同創設者で会長兼CEO(最高経営責任者)のDheeraj Pandey氏と、APJ(アジア太平洋および日本)地域担当フィールドCTO(最高技術責任者)のJustin Hurst氏が同社の最新の取り組みなどを紹介した。

Nutanix 共同創設者で会長兼CEOのDheeraj Pandey氏(左)とAPJ地域担当 フィールドCTOのJustin Hurst氏
Pandey氏は「History doesn't repeat, but... HISTORY RHYMES」(歴史は繰り返さないが、韻を踏む)というタイトルでスピーチを行い、過去に起こったことがそのまま繰り返されるわけではないが、似たような経緯が循環的に起こるという視点で過去のITの発展経緯を振り返りつつ、同社が開拓してきた“HCI”(Hyper-Converged Infrastructure)について“次の世代”を展望した。

HCIの発展経緯。当初は「ワンクリックでITインフラを構築できる“Hyper-Converged Infrastructure”」だったが、現在は「ワンクリックでハイブリッドクラウド環境を活用できる“Hybrid Cloud Infrastructure”」に進化しているという

Nutanixプラットフォームの全体像
HCIはもともと、クラウドライクなスケールアウト型のインフラをオンプレミスでも使いやすい形で提供するというコンセプトだったが、8月に同社が「Nutanix Clusters on AWS」の一般提供を開始している通り、現在ではクラウドでも活用できるように進化している。同氏は、Amazon Web Services(AWS)に加えて、新たにMicrosoft Azureへの対応を発表。マルチクラウド環境で同社のプラットフォームを活用できるようになることで、HCIは新たに“Hybrid Cloud Infrastructure”として位置付けられるようになったとした。
続いて、Global .NEXT Digital Experienceでの発表の概要を紹介したHurst氏は、現在のNutanixのプラットフォームがプライベートクラウドから各種パブリッククラウドまで広範なインフラをカバーし、その上でさまざまなワークロードの実行をサポートする「Digital Hyperconverged Infrastructure Services」であることを強調した上で、新たに追加された機能についても説明した。

今回発表の主なポイント
基本ソフトウェアである「AOS」が新世代になり、I/Oパフォーマンスが1.5倍に向上した点や、マネージドサービス型のKubernetesサービスとしてPaaSファミリーに加わる「Karbon Services」などが主なポイントとなるほか、多数の機能拡張や新機能が紹介された。

AOSのI/Oパフォーマンスの向上

「Karbon Services」の概要