まさにリモート入社の社員に味わってほしい一体感でしたが、コロナ禍となる今年は会場に集まるわけにはいかず、このスタイルの合宿はできません。そこで、対面で実施していた運営方法をオンラインでもできるだけ踏襲すべく、Zoomに複雑な設定が組まれました。
- 大ホール(という名のZoomのミーティングスペース)に全員集合。課題が共有される
- 1セッション5~6人に分かれて解決策を議論
- 5~6グループからなる予選ブロックに分け、解決策となる施策をセッションごとにプレゼン
- ブロック予選を勝ち抜いた優秀グループが大ホールで全員に向けてプレゼン
今回もメンバーをシャッフルして3回繰り返します。準備と当日の進行がかなり難しいのはもちろんですが、あの一体感は果たしてリモートで生まれるのだろうか? それが一番心配でした。
が、それは杞憂に終わりました。筆者たちは議論を交わす場に長らく飢えていましたし、業務で絡まないながら会えば雑談していた同僚と久しぶりに話す喜びに興奮していました。
そして、新しい現象が今年は起きました。社員の心のつぶやきがリアルタイムでZoomのチャット画面に流れてきたのです。これなら発表の邪魔にならず気軽に感想を言える。人数が増えるとなかなか難しいことがリモートでは叶いました。例年以上と言ってもいい一体感となり、終了後も興奮冷めやらず、チャットツール「Slack」には数えきれないほどのコメントが寄せられました。

PowerPointの共同ファイルをふせんボード代わりにグループワーク(出典:コンカー)
ちなみに、今年のディスカッショントピックの一つが「新入社員をどう支えるか」――。「古参社員が真剣に考えてくれてすごく嬉しかった」という新入社員からのコメントが多く寄せられました。
もちろん、集めたアイデアは今後の新しい施策とする予定です。社員の声を元に戦略や働きがいを創っていく。リモートワークでもコンカー流は続きます。
(第4回は10月中旬にて掲載予定)

- 田中 由香(たなか ゆか)
- コンカー チーフ・カルチャー・オフィサー
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2012年、コンカーに製品翻訳担当として入社。
2014年、コンカーの文化づくりに取り組む有志集団「文化部」の2代目メンバーに加入し、社内イベント、社内報づくりなどで尽力する。
2016年には有志集団「コミュニケーションタスクフォース」を結成。雑談スポット構築など、社内でさまざまな仕掛けを実施する。
2018年、製品翻訳業務との兼務でチーフ・カルチャー・オフィサー(COO)に就任。2020年はCOOを専任し、コンカーの文化づくりに力を注ぐ。