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松岡功の「今週の明言」

AWSのCEOが鳴らした「社内ITをクラウドへ移行していない企業への警鐘」

松岡功

2020-09-18 10:13

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉を幾つか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、米Amazon Web Services CEOのAndy Jassy氏と、米Nutanix CEOのDheeraj Pandey氏の発言を紹介する。

「重力に抵抗しようとしている企業がまだ存在している」
(米Amazon Web Services CEOのAndy Jassy氏)

米Amazon Web Services CEOのAndy Jassy氏
米Amazon Web Services CEOのAndy Jassy氏

 アマゾンウェブサービスジャパン(AWSジャパン)が9月8日から30日までオンライン形式で開催している自社イベント「AWS Summit Online」の基調講演に、米AWS CEO(最高経営責任者)のAndy Jassy(アンディー・ジャシー)氏が登場し、ビジネスやマネジメントについて自身の見解を述べた。冒頭の発言はその際、社内システムをクラウドに移行していない企業に対して「重力に抵抗している」との表現で警鐘を鳴らしたものである。

 基調講演におけるJassy氏のスピーチの概要については関連記事をご覧いただくとして、ここでは「重力」という表現を使ったくだりに注目したい。

 冒頭の発言に続いて、同氏は次のように語っている。

 「社内システムをクラウドに移行していない企業は、クラウドよりも安価にシステムを構築でき、クラウドでなくても十分な業務処理スピードを実現できていると主張しているように、私には聞こえる。しかし、私はこれまで長年にわたってクラウドに移行した企業を数多く見てきて、それぞれの企業にとってのシステムのコストパフォーマンスや総合的なカスタマーエクスペリエンスをドラスティックに変革していくのは、クラウドを活用せずには達成できないと確信している」

 さらに、こう続けた。

 「私はこれまでに多くのCIO(最高情報責任者)から、『自社のデータセンターの技術や設備の更新を近々実施しなければいけない中で、クラウドに移行すればコストもスピードも変革できるであろうことは理解しているものの、今一度、慎重に検討したい』との声を聞いてきた。企業にとって変化を受け入れることが難しい時があるのは、長年経営に携わってきた私も理解できる。変革に対して躊躇(ちゅうちょ)してしまうのも当然の心理だ。しかし、改めて強調したいのは“重力には逆らえない”ということだ。本当に良いものならば、それが好きか嫌いかにかかわらず、受け入れるべきだと私は考える」

 Jassy氏は、その「本当に良いもの」がクラウドであるといったストレートな表現は使わなかったが、要は、クラウドが重力と同様、自然の力であり成り行きであると語っていた。企業のITは、どんなに抵抗しても結局はクラウドになる、と断言していたのである。

 重力との表現は非常に強く感じたが、「結局はクラウドに」という同氏の主張は以前から変わらない。AWS の一貫した姿勢である。

 とはいえ、「重力に逆らっても無駄だ」と言われると、オンプレミスを継続している企業は嫌悪感を抱くのでは……。Jassy氏のメッセージは、それを承知の上でさらに強い警鐘を鳴らす意図だったように、筆者には聞こえた。

Jassy氏の基調講演はAWSセールス&マーケティング担当バイスプレジデントのMatt Garman(マット・ガーマン)氏がインタビューする形で行われた
Jassy氏の基調講演はAWSセールス&マーケティング担当バイスプレジデントのMatt Garman(マット・ガーマン)氏がインタビューする形で行われた

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