造船業を中核事業とするサノヤスホールディングス(大阪市北区、連結従業員数1633人)は、基幹システム基盤に統合基幹業務システム(ERP)パッケージソフト「Biz∫(ビズインテグラル)」を採用。業務へ高く適合した機能を実装し、事業変化に柔軟に対応できる環境を整えるという。9月23日、開発、提供するNTTデータ・ビズインテグラル(港区)が発表した。
市場環境が厳しい造船事業では、事業の統廃合、最適化などが頻発。ハードウェアの保守期限、高騰する保守費用などを課題としていたという。
グループ内で展開する他業種にも対応できる、柔軟なシステムも必要だったとしている。
アプリケーション開発、実行基盤「Biz∫APF」の上で動作する会計パッケージ「Biz∫会計」を中核に据えて、造船や建設など受注生産型製造業向けのERPテンプレート「Project-Space」を活用。個別原価計算、工事管理といった業務要件に適合しつつ、カスタマイズを抑えたシステムを8月から本格運用しているという。
マスターデータを統一するとともに、グループ内の会計基盤として活用。今後のフロントシステムはBiz∫APF上に構築し、経営情報を可視化、一元管理するとしている。
構築した基幹システム概要図(出典:NTTデータ・ビズインテグラル)
Biz∫APFは、システム共通基盤「intra-mart Accel Platform」をベースにフレームワークや共通マスター、プラグインなどを拡張、追加したアプリケーション開発、実行基盤。開発現場での課題を解決できるという。
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Project-Spaceは、受注契約、原価計算といった業界特有の業務をモジュール化したERPテンプレート。NTTデータエンジニアリングシステムズが提供している。システム導入時の作りこみを軽減し、短期間、最小限のカスタマイズでBiz∫を導入できると説明。
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