IDC Japanは、国内システム/サービス管理ソフトウェア市場の2019年の実績と2020~2024年の予測を発表した。
これによると2020年の同市場は、前年比0.2%減の2860億2000万円になる見込みで、2019〜2024年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は4.1%となる。また、2024年の市場規模は3509億5100万円になると予測される。
国内システム/サービス管理ソフトウェア市場予測:2018〜2024年 (同市場予測は、2020年5月末時点における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響や見通しを考慮したもの)
IDCでは、2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による景気後退によって、企業におけるITシステムの新規導入や更改の中止、凍結が増えるとしている。それに伴い、システム/サービス管理ソフトウェアの新規導入も減少すると見ており、2021年からはCOVID-19の感染が収束に向かい経済の回復基調に入るとしている。
また今後の市場を促進する要素として、オンプレミスとクラウドが混在したハイブリッド環境によるITシステム管理の高度化や、ログやメトリクスなどIT運用に関連する情報を分析して改善を図っていくITオペレーション分析の活用拡大、人工知能(AI)を組み込むことで分析精度の向上や障害予測を行うAI Ops(AI for IT Operations)の導入が挙げられている。
システム/サービス管理SaaS(Software as a Service)市場は高い成長を続けており、2019年は前年比44.2%増の158億8500万円となり、2020年は前年比24.9%増の198億3900万円が見込まれるという。また2019〜2024年のCAGRは26.5%、2024年には513億7700万円に達するとしている。