VMwareは、新型コロナウイルスの流行によって未来の働き方の実現が早まる中、顧客が必要としているセキュリティの集中的なコントロールに取り組んでいる。同社は、従来のネットワーキングとセキュリティのアプローチには、全世界に分散するアプリケーション、データ、ユーザーの連携、保護に必要とされる、自動化、クラウド拡張、「本質的なセキュリティ(Intrinsic Security)」といった機能が欠けていると主張している。
VMwareのアドバンストテクノロジーグループ担当バイスプレジデントChris Wolf氏は、この考え方が、新しいソリューションである「VMware Future-Ready Workforce」の鍵になっていると話す。これらのソリューションは「優れた従業員体験」やエンドツーエンドのゼロトラストセキュリティ制御、管理の簡素化を実現するものだとWolf氏は言う。
同氏は米ZDNetの取材に対して、「Future-Ready Workforceのソリューションは、業界でも最先端の『Secure Access Service Edge』(SASE)、デジタルワークスペース、エンドポイントセキュリティ機能を組み合わせることでIT部門を支援し、あらゆるクラウド上にあるアプリケーションに対する、あらゆるデバイスからの安全なアクセスを管理、最適化しながら、リモートワーカーに対しては、シンプルでパフォーマンスが高く、安全なユーザー体験を提供する」と語った。
同社は、VMware SASEプラットフォームはアプリケーションの品質保証、本質的なセキュリティ、運用の簡素化を実現するクラウドファースト製品であり、あらゆる場所で業務を行う従業員を支えようとする企業に最適だと説明している。
VMware SASEプラットフォームは、SD-WANとクラウドによるセキュリティを組み合わせたものだ。VMwareは、VMware SASEプラットフォームに「Secure Web Gateway」「Cloud Access Service Broker」を統合するとともに、ゼロトラストネットワークアクセス機能を強化する計画だという。
機械学習ベースの予測分析技術や、実用的なインテリジェンス、プロアクティブな問題解決技術などを用いる、Nyansaから獲得した技術を元にしたソリューション「VMware Edge Network Intelligence」についても説明された。また、「VMware vRealize Network Insight 6.0」では、VMware SD-WANを視覚的に把握しやすくなる。
VMwareの技術を使用したソリューションである「Dell EMC SD-WAN」も拡張され、オンライン診療や臨時の拠点を支援できる機能が追加されるほか、在宅勤務環境に高度な信頼性を提供する組み込みのLTEが搭載される。
「VMware Secure Access」は、「VMware Workspace ONE」とVMwareのSD-WANを単一のクラウドホスト型サービスに統合したゼロトラストネットワークアクセスサービスだ。同社は、この製品は「リモートユーザーとモバイルユーザーに、より安全で最適化された、高パフォーマンスなアクセスを提供する」ものだと述べている。