AWS、「Amazon S3 on Outposts」を提供

Asha Barbaschow (ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)

2020-10-01 16:56

 Amazon Web Services(AWS)は、「Amazon Simple Storage Service(S3)on Outposts」の提供を開始することを発表した。

AWS
提供:Krblokhin/Getty Images

 AWS Outpostsは、顧客のオンプレミス環境内にAWSのクラウド環境を実現する。AWSによるハードウェアなどをオンプレミスで利用できるというもので、構成可能なコンピュートとストレージのラックからなるフルマネージド型のサービスだ。ユーザーは、AWSアプリケーションに接続できる共通のAWSのAPI、コントロールプレーン、ハードウェア、ツールを用いて、オンプレミスでワークロードを実行できる。

 Outpostsは、「クラウドの場合とまったく同じように」AWSによって管理や監視、アップデートされる。

 AWSは米国時間9月30日、OutpostsのユーザーがS3のAPIを使って、通常のAWSリージョンでデータにアクセス、データを利用するのと同じ方法で、データを保存、取得できるようになったと発表した。

 つまり、すでにS3のAPIを直接またはSDKを介して利用している多くのツールやアプリケーション、スクリプト、ユーティリティは、ユーザーのOutpostsでそうしたデータをローカルで保存するよう設定できるようになる。

 Outpostsは、AWSリージョンに接続され、AWSリージョン内のAmazon S3にアクセスすることもできるが、今回のアップデートで、APIのユーザーはAWS Outpostsのハードウェアにデータを保存し、ローカルで処理できるようになる。

 データのフィルタリングや圧縮などの前処理が、リージョンにすべてを送ることなくローカルで実行できるため、AWSリージョンへのデータ転送を減らせるメリットがあるとAWSは説明している。

 AWSはブログで、「データのローカル保存に関しては、あらゆるオブジェクトや関連メタデータ、タグは常に、Outpostに保存され、他の場所に送信、保存されることはない」とした。「だが、データの保管場所に関する要件がある場合は、誰にも手作業でOutpostsからAWSリージョンにオブジェクトをコピーする権限を持つことのないよう、ガードレールを設定する必要があるかもしれないと考えておくことが大切だ」と述べている。

 S3 on Outpostsは、新しいAmazon S3ストレージクラス「S3 Outposts」を提供する。

 保存されたデータはすべて、デフォルトではSSE-S3を用いて暗号化される。ユーザー独自の暗号鍵を使用してサーバーサイドの暗号化を行うオプションもある。

 48テラバイトまたは96テラバイトのS3ストレージ容量をOutpostsに追加できる。各Outpostで最大100のバケットを作成可能だ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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