NTTコミュニケーションズは9月30日、「SmartGo Staple」の提供を開始した。モバイルSuicaと連携して交通費を精算できる既存サービスの「Smart Go」と、クラウドキャスト(千代田区)が開発、提供する経費精算サービス「Staple(ステイプル)」を用いた法人用プリペイドカード「Stapleカード」で交通費などの経費を精算できる。

NTTコミュニケーションズ プラットフォームサービス本部 アプリケーションサービス部 第二サービスクリエーション部門 部門長 中野誠氏
また、9月5日から提供しているデジタル社員証「SmartMe」を組み合わせ、「企業と従業員の間に発生するトランザクションをデジタル化」(NTTコミュニケーションズ プラットフォームサービス本部 アプリケーションサービス部 第二サービスクリエーション部門 部門長 中野誠氏)することで、コロナ禍の働き方を最適化していくとした。
税別価格はSmartGo Stapleが1IDあたり月額1000円、SmartMeは1IDあたり初期費用1000円、月額60円となる。
政府は10月1日から施行した、2020年度税制改正大綱に盛り込んだ「電子帳簿等保存制度の見直し」で、領収書のデジタルデータ利用やキャッシュレス決済の領収書不要化を実現する。従来は3日以内に不正防止を抑止するためのタイムスタンプ付与など各種制限があったものの、ユーザーによるデータの改変が難しいクレジットカードの利用明細データは対象外となった。このような背景からSmartGo Stapleの提供に至ったとNTTコミュニケーションズは説明する。

NTTコミュニケーションズ プラットフォームサービス本部 スマートワークスタイル推進室 室長 川田英司氏
前述のとおり交通費申請などはモバイルSuicaからデータを取得するSmart Goで実現済みだが、SmartGo Stapleは法人用プリペイドカードを用いることで、立て替えや経費申請といった煩雑な業務を軽減することを目的としている。
コロナ禍において通勤定期代を廃止する企業は増加傾向にあり、NTTコミュニケーションズもその1社に含まれるが、同社 プラットフォームサービス本部 スマートワークスタイル推進室 室長 川田英司氏は「出勤時は交通費の立て替えや申請が必要になり、業務が煩雑になってしまう」と課題を指摘する。