Oracleが、数多くの企業がひしめくマルチクラウド、ハイブリッドクラウドの管理と監視の市場に参戦している。
同社は米国時間10月6日、「Oracle Cloud Observability and Management Platform」を発表した。複数のクラウド環境とオンプレミス環境を管理するための、マネジメント、診断、アナリティクスツールのスイートだ。
複数のベンダーが、複数クラウドを管理するためのレイヤーになろうと競い合っている。Google CloudやAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureなどのパブリッククラウドプロバイダーがこの市場に目を向けている。 IBM、VMware、Dell Technologies、Hewlett Packard Enterprise(HPE)なども同様にマルチクラウド管理の市場で展開している。
その理由は、企業が多様な環境やコンテナーをまとめて管理できるプラットフォームを必要とするようになるというところにある。これらのプラットフォームを利用し、素早くリソースを割り当て、コストを最適化する狙いがある。
Oracleのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントのDan Koloski氏は次のように述べた。
われわれはこれらのサービスが、パフォーマンスを最大化したいと考えている重要なアプリケーションを保有する中小企業にも大企業にも利用されるようになると考えている。これらのアプリケーションは「Oracle Cloud」やオンプレミス、サードパーティーのクラウド、それら3種類の形態を組み合わせた環境で配備される可能性がある。
Oracle Cloud Observability and Management Platformは、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」で利用可能だ。
Oracle Cloud Observability and Management Platformの特長は以下の通り。
- ソフトウェアスタックの統一されたビュー
- クラウドやオンプレミスに展開されているクラウドネイティブな技術や従来のテクノロジーの診断
- 機械学習で異常を自動的に検出し、ほぼリアルタイムの迅速な修正を可能に
- 「Slack」や「Grafana」「PagerDuty」「Twilio」などとのエコシステム相互運用性に対応し、ベンダーを意識しないアプローチ
Oracle Cloud Observability and Management Platformは、OCIのあらゆるリソースをワンクリックで利用可能にし、Oracle Cloud、他社のクラウド、オンプレミスシステムに展開されたあらゆるテクノロジーの可視性を提供する。
2020年のOracle Cloudにはこれまで、さまざまな出来事があった。4月には、ウェブ会議サービスのZoomがOralceをクラウドインフラプロバイダーとし、「Oracle Cloud Infrastructure」を選定した。またOracleは、米国でTikTokのテクノロジーパートナーとして選ばれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。