北國銀行(本店:金沢市)は10月22日、NECと情報系システム基盤の全面更改によるクラウド化を実施し、19日に稼働を開始したと発表した。同行は日本ユニシスおよび日本マイクロソフトと勘定系システムのクラウド化も推進中で、今回は国内地方銀行初の全面的なクラウド採用に向けた大きなステップになる。
同行は、2014年にNECの協力でIT基盤を構築した際にペーパーレス化や行外でも行内と同様に業務ができる「どこでも営業店」などを導入済み。今回の基盤更改では、Microsoft AzureやMicrosoft 365などを採用しており、行員が配布されたタブレット端末とスマートフォンを使用して、行外からでも行外向けメールやウェブ会議、グループウェア、各種業務システムを利用可能とした。
また、これに伴ってネットワークやセキュリティ対策は、「ゼロトラストモデル」に基づく環境を整備していくという。
一方で同行は、2019年11月に日本ユニシスや日本マイクロソフトと連携し、Azureとユニシスのオープン勘定系システム「BankVision」を用いたクラウドベースのシステムを構築するプロジェクトを発表。この新勘定系システムは2021年の稼働開始が予定され、今回のシステムと合わせ国内地銀初のオールクラウド化が実現する。

システム構成イメージ(出典:北國銀行)