Teamsの電話やテレビ電話では、基本的にIP(Internet Protocol)電話を使っている。一般の通信キャリアのIP電話機能と異なり、政府が割り当てているIP電話の電話番号を付与しているわけではない。Teamsが参照できるActive DirectoryやMicrosoftアカウント、IPアドレスを使って、相互に通信を行っている。
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Teamsの電話機能を一般の電話と接続するには、通信キャリアとの専用の契約が必要になる。2019年以降、ソフトバンクがTeamsと一般の電話回線を接続する「UniTalk」というサービスを提供してから、NTTドコモ、KDDI、NTTコミュニケーションズなどが、Teamsに対する一般電話回線の接続サービスを開始している。
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通信キャリア各社によって、コストや必要な機器などは異なる。多くのサービスでは、Teamsのユーザー個々に一般の電話番号(03や05など0ABJ番号)を割り当てたり、独自の内線番号を割り当てたりしている。つまり、会社に設置された構内交換機(PBX)機器をクラウド化してTeamsに接続、外線電話をサポートする“クラウドPBX化”が可能だ。
Teamsで外線電話が受け取れたり、外線に発信できたりするようになれば、社員はオフィスに縛れること無く、テレワークの自宅で電話を受けたり、外出先からスマートフォンで受けたり、シェアオフィスのノートPCで電話を受けたりすることができる。これにより、今まで実現ができないと思われてきた電話のロケーションフリー化が実現できる。
「スマートフォンでも同じことができるのでは」と思われるが、これを実現するには社員全員に会社支給のスマートフォンを配布したり、取引先に担当のスマートフォンの電話番号を周知したりする必要があった。もし、会社支給のスマートフォンでなければ、個人が持っているスマートフォンに取引先からの電話がかかってくることになる。これは、セキュリティ面や個人が支払うコストを考えれば、避けるべきコトだろう。また、会社のPBXなら、他の社員に電話を転送したり、関係者を集めて、取引先を入れてオンライン会議を開いたりするなどの自由度はない。