日立製作所は11月4日、「Lumada」を活用して業界の枠を超えた多様なパートナーと相互に連携する新たなパートナー制度「Lumadaアライアンスプログラム」を開始すると発表した。これまで同社がLumadaを通じて蓄積してきた1000社以上の取り組み成果などを基にバートナービジネスに新たに拡大していくもので、Lumada事業に拡大に弾みがつくことになる。また、同プログラムでは、Lumada事業のグローバル展開の中核を担うHitachi Vantaraとも連携、グローバルにおける社会課題の解決やデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組み、オープンイノベーションを加速させるとしている。

「Hitachi Social Innovation Forum 2020 TOKYO ONLINE」の基調講演でLumadaアライアンスプログラムを発表する日立製作所 執行役社長兼CEOの東原敏昭氏
同日から開催されている日立グループの年次イベント「Hitachi Social Innovation Forum 2020 TOKYO ONLINE」の初日の基調講演に登壇した執行役社長兼CEO(最高経営責任者)の東原敏昭氏は、その中でLumadaアライアンスプログラムについて言及し、「社会イノベーションのための切り札であるLumadaを皆さんに利用していだたけるよう新たなプロダクラムを開始した。業界を超えて多様なパートナーと相互に連携し、互いに成長していく新たなパートナー制度になる」と述べた。
東原氏は、蓄積されたユースケースやソリューションをパートナー各社に活用してもらうことで新たなソリューションを生み出すせるとし、「そのソリューションがさらに活用され新たな価値を生み出す。この価値創出の連鎖により社会イノベーションを加速していくことがLumadaアライアンスプログラムの狙い。既に多くの企業から賛同を得ており、社会イノベーションにチャレンジする全ての企業にとって、このプログラムが大きなチャンスになれるよう日立は全力で取り組んでいく」と説明した。

日立製作所 理事 サービス&プラットフォームビジネスユニット Chief Lumada Business Officerの熊﨑裕之氏
また、同プログラムの記者会見で理事 サービス&プラットフォームビジネスユニット Chief Lumada Business Officerの熊﨑裕之氏が、「これまでつながることがなかった企業が最適に結ばれることで大きな価値が生まれ、社会と人々へ幸せを届けることができる。Lumadaアライアンスプログラムが輪を結び、輪と輪をつなぐことになる」と述べた。
熊﨑氏は、「Lumadaはオープンでそれを具体的にしたもの。また、ビジネスの起爆剤になるものを用意するという点でも機が熟してきた。『2021中期経営計画』の折り返しでもあり今回のプログラムをスタートした。プログラム参画企業と一緒に技術、ノウハウ、アイデアを相互に活用し、データから新たな価値を創出することで人々のQoL(Quality of Life)向上と社会や経済の持続的な発展に貢献する」と狙いを語り、「その価値を循環させともに成長していくのがこのプログラムのビジョンであり、これに賛同したパートナーとともに協創していく。価値創出と社会課題解決のためのオープンイノベーションの場であり、Lumadaおよびパートナーの技術、ソリューション、ノウハウへのアクセスができ、イノベーションをパートナー相互の事業につなぐファシリテーションの役割を務める」と位置付けた。